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作品ID:186

こちらの作品は、「お気軽感想希望」で、ジャンルは「初投稿・初心者」です。

文字数約2749文字 読了時間約2分 原稿用紙約4枚


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「雛祭り=大嫌い? 大好き?」を読み始めました。

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雛祭り=大嫌い? 大好き?

作品紹介

 もうすぐ雛祭り。ということでというわけでもないのですが、雛祭りが大嫌いな寧ろ雛祭りと大嫌いがイコールで結ばれるぐらい大嫌いな少女の一日を朝起床から次の朝まで追っていく物語となっています。



 少女中心で回るこの世界と少女の周りで雛祭りのことで盛り上がる友人たちと少女のすれ違い。それを描いていけたら、と思います。




 ……桃の節句。それは別名・雛祭りというらしい。〈友人たちが言っていた〉

 正直に言おう。私、麗李 聖樹は雛祭りや七五三といった年間行事は大嫌いだ。特に雛祭りは大嫌いだ。

 まだ七五三は大丈夫だ。なぜなら七五三は晴れ着を必ず着ろ、というわけではないからだ。晴れ着は晴れ着でも着物などではなく両親と写真屋さんに頼んで袴を着させてもらう。それができるから七五三は大丈夫だ。

 だが。桃の節句、まあ雛祭りは晴れ着しかも着物を着なければならないから大嫌いだ。

 他人が何を言おうと私は雛祭りが大嫌いだ。

 とにかく、大嫌いだ。



 3月3日。朝。憂鬱な気分と共に起床する。

 今日は学校に行きたくない。なぜならば、今日は雛祭り。そして私が通う学校は年間行事を休みひっくり返してでも学校行事として行う学校だ。今日は普通に学校があるが、一日学校で雛祭りを行う。……最悪だ。

 女子がメインとなる今日の学校での過ごし方を考えながら茶色いブレザーを着る。私が通う高等学校の制服だ。

 小学校6年のとき切っただけでそれまでずっとのばしてきた長い黒髪に櫛を通す。そして後ろでポニーテールにする。一番、簡単で楽な髪型だ。

 黒色の学校指定鞄に勉強道具を入れ、部屋にかかっている時計を見てまだ時間はあると確認し、朝食をとる。

 玄関をあけ、徒歩で8分のところに学校へと赴く。



 「聖樹。おはよ……ってものすごく不機嫌なんだけど大丈夫?」

 まあ。一応。というか今日という日だけは休みたかった……!

 「が、頑張れ」

 精神的に頑張るよ。



 教室には誰も居なかった。先ほど廊下で会った友人一人とだけ会った。

 大方、今日の雛祭り学校ヴァージョンに向けて準備でもしてるんだろう。

 体育館に行ってみる。



 ほぉー。頑張っていることで。

 あ。因みに私にも役割は与えられている。雛祭りを行う際に学校の家庭科室で作る砂糖菓子。それを作る役割なのだが、私は家庭科室になんて行く気はなかった。大体私は、家庭科とか裁縫とかそういう「女性らしい」行動が大嫌いなのである。

 体育館には大きな雛壇が置かれ、雛人形の数々が雛壇を彩っている。

 体育館の準備はまだ途中らしい。じゃあ次はグラウンド。



 グラウンドに出ると茶色い地面が今は色とりどりの地面に変わっていた。雛祭りを学校でやる際には女子が全員晴れ着に着替え、グラウンドで好きなように舞うことができる。そのため今は地面に色々な布が敷かれている。

 私は特に舞うことにも興味はないし、というか雛祭り自体大嫌いなのに着物なんか着るか。

 仕方がない。あとは行くところがない。家庭科室にでも行くか。



 家庭科室とプレートが下げられたドアを潜る。

 ドアを開けると一気に砂糖菓子特有の甘ったるい香りが頭まで届く。

 ……こなきゃよかった。誰も居ないし。



 『これから雛祭りイベントを開始します! 女子の皆さんはいっぱい楽しめー!』

 スピーカーから放送部員の声が聞こえる。どうやらこれから雛祭りイベントが開始するという。まあ私には関係のない事だが。



 教室に戻り、鞄から取り出した手帳と筆箱を開き手帳に挿入したカレンダーの今日の日付に赤丸をつけ、×をつけた。楽しくないというつまらないというサインだ。

 そのまま机に向かって悪態を吐く。

 何で雛祭りがあるんだとか七五三はいいけど雛祭りは嫌いだとか。そんなことをしているうちにお約束というか。寝てしまった。



 起きたのは5時。まだイベントがやっている時間だ。

 教室の窓から見えるグラウンドを見てみると目を見張った。

 色々な明かりが灯り、綺麗な布が意思を持っているかのように動く。綺麗に。音楽にあわせ動くそれは私の目線を釘付けにした。

 思わず私はグラウンドに走っていた。もっと近くで見てみたいと思ってしまった。



 グラウンドに入ると学校の女子全員がいるかと思うほど着物たちが揺れ動いていた。

 グラウンドの周りにある貸し着物と書かれた店に入り、一着の着物を手に取る。

 青色の生地に金色の糸で川をイメージしたシンプルな着物。不思議とそれも私は気に入った。

 それをみた店の店員である生徒が私に歩み寄り、着替えます? と声をかけてきた。

 だが私はそれを断った。着物をあった場所に戻し、店を出る。



 今までずっと雛祭りなんて大嫌いだった。そしてそれはこれからもきっと続く。だけど。

 大嫌いから嫌いレベルにあがった、感じかな?

 これからは少しだけ雛祭りに興味を示してもいいのかもしれない。

 学校の屋上で見るグラウンドは相変らず、様々な明かりがともされ、音楽にあわせ動く着物たちがあった。



 雛祭りは大嫌い。でもこれからは嫌いレベル。好きになるなんてない、のかもしれない。

 でも。

 さっきの店に戻り、先ほどの着物を手に取り店員に渡す。店員は笑顔で奥の試着室を指差し、其処に入り着物に着替える。



 グラウンドに出て舞う着物たちの中にまぎれる。舞う着物たちの柄は桃色が多く、それだけに私が着る青い着物は目立っていた。

 その場で少しターンする。広がる着物の裾。

 そのまま周りと同じように音楽にあわせ舞ってみる。

 それから時間が経っていくのは当然だ。



 家に戻る頃には体力がなくなっていた。

 舞うことなんてないからついつい楽しくなって時間も忘れて舞い続けてしまった。

 制服に着替えていた私は疲れて夕食をとるのをすっ飛ばし、ベッドに沈んだ。



 3月4日。朝。起床。

 昨日、夕食とるのを忘れたためやけにおなかがすく。

 まず玄関のポストを見る。そこには朝刊ともう一つ。

 昨日の砂糖菓子が袋に入ってポストの中に入っていた。

 朝刊と一緒に取り出し家のリビングにある椅子に座って砂糖菓子をなめてみるとやっぱり甘い。だけど時にはいいかもしれない。



 丸々一日雛祭りに接してみて私の気持ちは。





 やっぱり雛祭りは大嫌いだ。だけど少しだけ好きになった。

 この砂糖菓子と昨日、舞ってみて。

 今度からは七五三と同じぐらい雛祭りも好きになってみようと私は思ってみた。



 後日。私が昔のアルバムを取り出して雛祭りのときに写真をみて「やっぱり雛祭りは大嫌いだ!」と家で叫んだ事は内緒である。

 その写真とは……私が晴れやかな着物を着てにっこりと微笑んでいる写真だった。

 やけに様になっていたのが私の雛祭り大嫌いだという言葉に繋がった。

作者 フェクト
投稿日:2010/03/02 11:21:01
更新日:2010/03/02 11:21:01
『雛祭り=大嫌い? 大好き?』の著作権は、すべて作者 斎藤七南様に属します。
HP『

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作品ID:186

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