小説を「読む」「書く」「学ぶ」なら

創作は力なり(ロンバルディア大公国)


第2小説投稿室

第1小説投稿室 小説鍛錬室へ

小説情報へ
作品ID:1853

読了ボタン

button design:白銀さん Thanks!
※β版(試用版)の機能のため、表示や動作が変更になる場合があります。

あなたの読了ステータス

(読了ボタン正常)一般ユーザと認識
「シロガネ⇔ストラグル」を読み始めました。

読了ステータス(人数)

読了(11)・読中(1)・読止(0)・一般PV数(69)

読了した住民(一般ユーザは含まれません)

遠藤 敬之 


シロガネ⇔ストラグル

あのーなんかいい感じにいい感じでアレしてください

前の話 目次

「でんかああああああああ!!」

 なんか半泣きの声が聞こえてきた。
 見ると、青紫色の髪を後ろでまとめた女性が、目尻に涙をためながら駆け寄ってきているところだった。
 フィンは反射的に身構えるが、どう見ても敵意がありそうには見えない。

「……っ!」

 隣でシャーリィが息を呑んだ。ぱっと表情を輝かせて、彼女の方にトテトテと駆け寄ってゆく。
 ぶつかって抱き締めあう二人。シャーリィは相手のものすごくおおきなおっぱいに思いっきり顔を埋めた。
 というかフィンはあそこまでおっぱいの大きな人を初めて見た。普段の生活が大変そうだなぁ、とぼんやり思う。

「うわあああああん! 御無事で何よりです!」

 黄金のフワフワした髪に頬を寄せ、女性は子供のように泣いてシャーリィにしがみついた。

「あの数相手ではとても守り切れぬとお一人で逃げていただいた判断が間違っていたとは思いませんが、もう心配で心配で……わたしも異界の英雄どのに助けていただかなければ危うかったほどでありますし、もし殿下の身に何かあったらわたしはもう……もう……うぅ、うわああああああん!!」

 シャーリィはあやすように背中を撫でている。年齢がまるであべこべである。
 少女はおっぱいから顔を上げ、ポニーテールの女性の耳元に何事かを囁いた。

「え?」

 耳を傾けているうちに、その顔が凍りついてゆく。

「そんな、声が!?」

 困ったように微笑んで、うなずくシャーリィ。

「そんな、そんな……! ぅぅぅぅ……っ!」

 再びボロボロと泣き出して抱きつく。

「大丈夫っ! 大丈夫ですっ! ぐすっ! 殿下がその身を犠牲にしてまで執り行われた召喚の儀は間違いなく成功していましたよっ! 招かれたる英雄どのは畏怖すべき手練れですっ! ほら、わたしの後ろにいらっしゃいますよっ!」

 といって、のんびり悠然とこちらに歩み寄ってくる人物を示した。
 美しい、青年だった。軍服にも似た黒い礼装を纏い、肩には同様の意匠のマントを羽織っている。
 白昼の幻かと思うほどの、玲瓏な気品に満ちた美貌を、穏やかに緩めている。
 しかしそれは、人に緊張を強いるような美ではなく、どこかほっと脱力しそうになる奇妙な空気を纏う青年だった。
 その姿を見たシャーリィは、しかし不可解そうに首を傾げる。
 そして無言のまま、フィンと烈火の方を手で示した。

「え? 彼らは……?」

 なんだかよくわからない沈黙が垂れこめた。

「あゝ、もし。」

 口火を切ったのは、黒衣の青年だった。

「シャーリィ殿下とお見受けする。小生は鵺火総十郎と申す書生である。以後お見知りおきを。」

 こくり、とうなずくシャーリィ。

「察するに召喚の代償として声を喪ったご様子。そして、どういう手違いがあったのかはわからぬが、どうも、殿下は異界の英雄を一度に三人も召喚してしまったのではないか? そこの二人の格好は、明らかにこの世界のものではありますまい。……なぁ、そこな二人よ? そのあたり、どうであろうか、君たちもこことは別の世界から来たのではあるまいか?」

 ソージューローと名乗った青年は、今度はフィンと烈火の方に声をかけてきた。

「べつの……世界……?」

 フィンは、呆然とつぶやく。
 世界に対して「同じ」とか「別」とか、そういう数の概念を当てはめること自体がフィンにとっては初めてのことだったが、なるほど、全く別の異世界なるものに迷い込んだと考えれば、つじつまが合う。少なくともカイン人の汚染に沈む世界の片隅に、こんな豊かな自然が残っているなどと考えるよりはずっと納得しやすい。
 つまり。

 ――この世界には、カイン人が、いない。
 ――いないんだ。

 思わず、その場にへたり込みそうになる。物心ついてから、ここまで大きく深く安堵できたことはなかった。そうして、どれほど自分がカイン人という存在に追い詰められていたかを自覚した。今まで胸に突き刺さっていた黒く太い毒の杭が、不意に溶けてなくなったような心地だった。

「あ、その、たぶん、そう、であります。小官もきっと……こことは別の世界から来たのであります」

 呆然としたまま、フィンは答える。

「な、なんと……こんな小さな御子が……!?」

 おっぱいの大きい人が目を丸くしている。
 むむっ。

「小官は子供ではないであります! これでもセツの大義に身命を捧げた軍人でありますっ!」
「あ、いやその、すまない。力を疑ったわけではないんだ。ただその、英雄どのがこんなに可愛らしい御仁とは思わなくて……」

 むむむむむっ。
 むすーっと頬が膨らみそうになる。おっぱいの大きい人はアワアワと慌てだした。
 青年が、苦笑した。

「まあ/\、こゝはひとつ、全員が自己紹介と行こうではないか。」
「そ、そうだな! さすがソージューローどのだ! 是非そうしよう!」

 シャーリィもこっくりとうなずいた。
 フィンもその意見には賛成なので、とりあえずむくれ顔は引っ込めることにした。

 ……しかし、一人だけ話をまったく聞いてない奴がいた。

「お……お……お……」

 フィンは烈火がさっきから一言も発さずにワナワナしていることにようやく気付いた。

「レッカどの? どうされたでありますか?」
「お……お……お……ッ!」
「お?」
「おっぱああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァァッッッッ!!!!」

 爆速跳躍!! 両手を合わせてそのままおっぱいの大きい人に飛び込んでゆく!!

「生まれた時から好きでしたッッッッ!!!! 結婚してくださいッッッッ!!!! むしろ結根してくださいッッッッ!!!!」

 パンツ一丁の大男が初対面の女性に求婚する事案が発生!!

「うきゃあああああああああああああ!?」

 カウンター気味に放たれた拳が烈火の顔面を直撃! 鼻血の筋を曳きながらぶっ飛んでゆく!!
 ぎゅるぎゅると縦回転しながら大樹の幹に激突! 木片が爆散し、人型の穴が開く!

「うわわっ」

 木屑を避けるようにフィンは一歩退く。

「おゝ、見事である。」

 ソージューローは面白そうに見ている。

「ぜぇっ……ぜぇっ……はぁっ……はぁっ……」
「リーネどの、感想を一言。」
「な、な、なんだあの破廉恥漢はッッ!! けっ、け、けけけ結婚だと!? フザけているのかッッ!!」
「うむ、同感である。しかし意外な結果だな。小生の見た所、あの男の身のこなしは……」

 ばりばりと破砕音。
 人型の穴から烈火が這い出てくる。傷らしい傷なし!!

「ぶはぁっ!! ふぃー、すまねえな頭が冷えたぜ」

 猫のように頭を振って木屑を飛ばしつつ、烈火は着地。
 野性的な顔に眩く爽やかな笑みを浮かべる。

「ついつい迸る本音をいきなりぶつけちまったぜ。驚かせちまったかい美しいエルフのお嬢さん。俺様は黒神烈火っていうしがない超天才だ。良ければあんたの名前を教えちゃくれねえかい? あとついでにバストサイズとカップと安全日も」

 烈火の股間にハルバードの石突がめり込んだ。

「アギョワゴゴギギュアアアゴアッッッ!?!?」

 のた打ち回る烈火。

「うううぅぅぅぅぅぅぅ~ッ!」

 顔を真っ赤にして涙を浮かべたリーネが、ハルバードの柄で烈火の身を何度も打ち据える。上腕に擦れてぶるんぶるん震える胸元。

「アッ! ちょっ! ギャッ! 痛ッ! ちょっ! 待ッ! ぐぇッ!!」
「君はどう思う?」
「へっ!?」

 いつの間にか隣に立っていたソージューロー氏が、なにやらフランクにフィンに語りかけてくる。

「小生の見た所、あの半裸――黒神烈火の実力は、細かい動作の端々から推察するに、凄まじい領域にある。力、速さ、技術、耐久力、すべてにおいて人間の限界を遥かに超越してゐる。にもかかわらず、リーネどのには手もなくボコ/\にされてゐる。これは――どういうことなのだろうね?」
「リーネどのが、それ以上に強いのでは……」
「それはないな。彼女の戦働きは実際にこの眼で見たし、卓越した武勇の持ち主であることは認めるが、黒神烈火にはとうてい及ばん。では黒神はわざと暴力を受けてゐるのか? 被虐嗜好者か何かか? それも何か違う気がするな。あの痛がりようは演技ではあるまい。」
「ええと、つまり?」
「いや、小生にもよくわからぬ。だが、明らかに道理にそぐわぬことが起きてゐるのは覚えておくべきであろう。」
「な、なるほど……」

 涼やかな声で理論整然と論ずるこの人としゃべっていると、不思議と気持ちが落ち着いてくる。
 それに、こちらを子ども扱いせずに意見を求めてくれたのが、少し嬉しかった。

「あ、申し遅れました。小官はセツ防衛機構第八防疫軍第五十八師団第二連隊長付き特殊支援分隊長、フィン・インペトゥス准尉であります!」
「ほう、尉官であるか。エリヰトであるな。」
「い、いや、色々と特殊な生まれでありますし、父のコネもありましたので……それよりも、ソージューローどの、でありましたよね? あなたのことを伺いたいでありますっ!」
「小生はロリコンである。」
「何だこの人ー!?」

 二回目。

「うぅおおおおおおお!! いい加減にしろやこの乳ゴリラがァッ!! ちょっとパイオツがでかいからって下手にでてりゃあつけあがりやがってこの野郎てめえ揉ませろくださいお願いします!!」

 ジャンピング土下座を決める烈火。

「お断りだッ!! だいたい貴様、なんだそのふ、ふ、ふしだらな格好はッッ!! そのバキバキに割れた腹筋をさらけだしてシャーリィ殿下を誑かしたのかこの悪魔めッッ!! 恥を知れッッ!!」
「オーケーわかったこうしよう腹筋触らせてやるからおっぱい揉ませろこの野郎」
「な……ッ!! ばっばっばっばっばかなことを言うなこの色欲魔めッッ!! わたしはそんなものにはぜんぜんまったく興味なーいっ!」
「オヤオヤ? オヤオヤオヤ? リーネきゅんはどうして目を逸らしたのかにゃ? ぜんぜん興味ないなら別にフツーに見ればいいんじゃないかにゃ? 烈火くん頭悪いからよくわかんないんだにゃ~」

 女騎士の周りを男が飛び回りながらパンツ一丁で腹踊りしだす事案が発生!!

「にゃ~んにゃ~んにゃにゃ~ん♪」
「ぅぅぅぅぅぅうううううううううっっ!! そ、そ、そこに直れェッッ! その邪知淫蕩なる腹筋と共に叩き斬ってくれるわッ!!」

 ハルバードを構え直すリーネ。斧頭を使う気だ!!

「まったく、何をやっとるかな、あの二人は……」

 眉間を揉み解す総十郎。
 いやあなたも相当変ですからね? という言葉をフィンは寸でのところで飲み込んだ。
 ……と。
 いまだギャアギャア騒いでる半裸と爆乳の間に、するりと入り込む小柄な影が一つ。

「なっ! 殿下! 危ないです! お退きを!」
「そーだこの野郎! 俺は胸の下半分に影が描画されない生き物に用はねえんだよしっしっ!!」

 双方から言い募られるシャーリィだが、ふわりと包み込むような笑みを浮かべて白く華奢な両手を差し伸ばした。
 世紀末伝承者と爆乳女騎士の手首を掴むと、それぞれを自分の胸と腹に押し付けた。

「…………」

 烈火の手はシャーリィの胸に。

「…………」

 リーネの手はシャーリィのおなかに。
 水を打ったような沈黙。
 ぜんぜん意味がわからない。
 総十郎だけがうんうんと頷く。

「なるほど。双方の求める物を自分が差し出すことで争いを収める……なんたる気高き自己犠牲か。あれこそ貴種の鑑である。」
「そうなんでありますか!? あれそういう意味なんでありますか!?」
「惜しむらくは小生が愛を捧げるにはいささか薹が立ちすぎている点であるな。あと五年、いや四年も若ければ抱き上げて頬ずりおよびナデナデおよびクンカクンカしたかったものであるが……」
「うわぁもうなんだこの人!!」

 一方、固まってる三人。

「あ、あの、殿下? いや、その、全然割れてないぷにぷにの可愛いおなかをあてがわれても非常に反応に困ると申しますか、というか殿下ちゃんと食べておられますか? リーネは少々心配です」
「あのーごめんなんかすごいごめん罪悪感しか感じない感触だわこれちょっと哀しくなってきたごめん俺が悪かったからそろそろ手離してもらえませんかこの野郎」

 なぜか恐縮して正座する二人。
 シャーリィはその前にふんぞり返り、「めっ」とばかりに二人の額にチョップをペチッ。星のエフェクトが出た。

「「あ、はい。なんか、あの、すいません」」
「見たまえフィンくん。二人の猛者があっという間に頭を垂れた。カリスマとはああいうことを言うのだよ。」
「小官の中でカリスマという言葉の意味が揺らいできたであります……」

 フィンは頭を抱えた。
 柔らかそうな金髪をふわりと揺らして、シャーリィはこちらを振り返った。
 ちょいちょいと手招きしてくる。

「お招きである。参ろうか。」
「は、はい……」

 二人でそばに行くと、シャーリィはその場に正座した。
 そしてぽんぽん、と自分の側の苔の絨毯を手で叩いた。
 促されるまま腰をおろすフィンと総十郎。
 ……というわけで、なんか五人の男女がその場に車座で正座したのであった。
 シャーリィは、隣のリーネの腕を引く。

「? なんでしょうか?」

 体を傾ける女騎士に、何事か耳打ちをする。
 かすかに目を見開くリーネ。

「……そうでした。それが一番大切なことでした。では私が殿下の口となります」

 こくり、とうなずくシャーリィ。
 そしてリーネは、フィン、烈火、総十郎の三人を見まわした。

「あー、おほん。御三方、我が主はこう言っておられる。『異界の英雄たちよ、まずは断りもなく故郷の地より連れ去り、まったく何の説明もなく放り出してしまった非礼をお詫び申し上げます』」

 それから再びシャーリィが何事かを吹き込む。

「『気分を害されて当然の仕打ちをしてしまいました。これはひとえに我が未熟ゆえのことです』」
「小生はまったく気にしておらぬよ。たまにはこのような変化球も新鮮である。君たちもそうであろう?」
「えっ? あ、はい」

 水を向けられて、フィンは慌てて応える。
 実際、シャーリィ殿下を恨む気持ちなどまったくないのだった。

「そうでありますね。びっくりしたけど、ぜんぜん怒ってないでありますよ」
「おぬしは?」

 総十郎は烈火に目線をやる。

「あん? ……そりゃおめー、別にガキに当たる趣味なんざねえしよ。とりあえず話を進めろや。俺らを召喚したのはおめーってことだな。なんで呼び出したわけ? 聖杯戦争でもおっぱじめんの? 俺のクラスなに?」
「えーっと、ふんふん。『寛大なお言葉に感謝します。異界の英雄との交渉に関して、わたしは全権を委任されている立場です。その上で申し上げます。――どうか、わたしたちを、オブスキュア王国を救っていただきたいのです』」
「詳しく伺おう。貴国はいかなる災厄に襲われてゐるのか?」

 即座に総十郎が応える。話が早い。というか早すぎる。フィンとしてはまだ少し混乱しているくらいなのだが、この人はまったく迷いを抱いていないようだった。
 まるで、何度も経験したことだとでもいうように。

「……ここからはわたしが説明させてもらおう。平原に住まう方々に、ことの脅威を正確に伝えるのは難しいが、とにかくやってみます」

 そう言って、リーネは一枚の地図を取り出した。

「これが、我らが今いるオブスキュア王国周辺の地図だ」

 フィンは苔の上に広げられた地図を覗き込む。
 縮尺を示す目盛りや、東西南北を指す方位記号などは馴染み深いが、それぞれの地名として書き込まれている文字は、フィンにはまったく見たこともないものだった。まぁ、世界が違うのだから当然か。
 地図は美しく彩色されており、中央部に森が大きく鎮座していた。
 その北側には薄い緑の平原が存在し、大規模な都市や広大な畑が描かれている。森と平原の境には太い線がひかれていた。国境線だろう。
 森の南側に目を向ければ、そこは暗灰色の荒野が広がっていた。森と荒野の境には、恐らく砦を表すのであろう記号が等間隔で並んでいる。
 北の平原と南の荒野は、雪を被った山脈によって隔てられており、中央の森だけが通り道になるようだった。
 リーネは中央の森を示した。

「我がオブスキュア王国は、この古の森の中に抱かれ、森を守り、森に守られながら命を繋ぐ政体です。現存する中では最古の国家であり、神代の昔よりここで暮らしてきました。総人口は一万三千五百人前後。そして――」

 指は北に向かい、平原部を大きく丸く囲む。

「これが人族の既知文明の中では最大の覇権国家であるロギュネソス帝国の、いち属州の、南端のごく一部分です。言うまでもないことですが、オブスキュア王国とは比較にならぬほどの大国です。そしてさまざまな文明・民族をその腹の内に収め、自らの秩序に組み入れてきた歴史を持つ。総人口はもはや想像もつかないな。百万や二百万ではまったく足りないでしょう」
「ふむ。で、そのロギュネソスの侵略でも受けたのだろうか?」
「いえ。今のところロギュネソスとの関係は友好的です。人も、物も、お金も、さかんに両国間を行き交っている。彼らが本気で侵略してきたら一瞬で踏み潰されてしまうだろうし、実際そうなりかけたこともあったらしいが、いくつかの理由によりそれは成就していません。その中でも最大の理由が、こちらだ」

 リーネの指が、今度はオブスキュア王国の南に広がる荒野を示した。

「ここは〈化外の地〉。人類の定住にはまったく適さない禁域です。たまにロギュネソスから人族の冒険者たちがやってきて、地図を作成したり何らかの財宝を求めて探索行に乗り出すことはあるが、無事に戻ってこられる確率は二割程度だな。当然ながら冒険者たちは素人ではない。協会のもとで危険な依頼を何度もこなしてきた古強者たちです。そんな彼らですら探索は遅々として進まない。ここはそれほどまでに危険な地なのです。魔界の一部が溢れてきているのではないかと思うほどに」

 リーネは再び帝国側に目を戻す。

「仮にロギュネソスがオブスキュアを併合し、属州とした場合、〈化外の地〉と直接国境を接することになってしまう。帝国の貴族階級は、やや独善的なところはあるものの、誇り高く信義を重んずる人々です。いったん帝国の秩序に組み込み、税を徴収する以上、そこの民の安全を保障する義務が我らにはある、と、彼らは強い信念を持って自負している。それは、「世を平定し安寧をもたらしめん」というロギュネソスの国是に端を発する、彼らの最も根源的な誇りなのでしょう。これを一度でも曲げてしまえば、傘下に置いた諸民族の信頼を失い、帝国の巨体に大きなひび割れが起こってしまう。ゆえに、帝国は自らの負担で属州オブスキュアに軍事力を置き、守らざるを得なくなる。だが――その出費は大きなものとなるでしょう。対人戦闘に特化し、指揮系統が複雑化したたロギュネソスの軍制では、〈化外の地〉から襲いくる脅威に対して効率的な迎撃ができないのです。オブスキュアという狭い一地方を守るためだけに、莫大な軍事費を永遠に支払わされることになってしまう。それは属州オブスキュアからの税収と、果たしてどちらが多いのか」
「侵略してもうまみがない、と。しかし、それほどの脅威が〈化外の地〉から来るとして、今までオブスキュア王国は大丈夫だったのかな?」

 それに対して、リーネは口の端を釣り上げて見事なドヤ顔を決めながら胸を張った。たゆん、と乳房が重たげに揺れる。
 小鼻を広げて、ふんす、と鼻息も荒く語る。

「我らオブスキュア貴族は、一万年の長きにわたって対魔戦術を洗練させてきた、この世で最もオークを狩ることに習熟した戦闘集団なのですっ。加えて、母なる森から受ける加護の一種により、森の中であれば容易く奇襲や包囲や分断ができる。これは聖樹信仰に帰依していない平原の人々には決して真似できぬことですね。ゆえに我らは〈化外の地〉より侵入してくるオークどもを、ほとんど一方的に打ちのめすことができた」
「ふむ。では、異界の英雄に助けを求めなくてはならぬほどの脅威とは、一体何か?」

 そう問われると、リーネの表情は一気しょぼーんと萎んだ。長い耳も垂れ下がっている。なんというか、感情がほとんどそのまま顔に出てしまう人なんだなぁ、とフィンは思った。

「二つ、あります。ひとつは、オブスキュア史上かつてないほどの極めて大規模なオーク侵攻です。彼らは通常、部族単位で〈化外の地〉を旅し、他の部族との争いや離合集散を繰り返す存在でした。頻繁にこの森へと侵入してくるが、それは他のもっと強力な部族との抗争に敗れ、押し出されてきた結果でしかないのです。その総勢は、せいぜいが一度に三十体前後。もちろんそれでも平原の人々にしてみれば街を二つ三つ潰しかねない極めて恐ろしい相手だが、聖樹の加護を受けた我らオブスキュア貴族ならば特に問題なく対処できる戦力です。これが仮に百体だったとしても、犠牲は出るだろうが深刻な打撃は受けまい。だが――今回の侵攻は、それらとは明らかに違う。正確な数はわからないが、最低でも千体以上のオークが、しかも一度に大挙して押し寄せてきたのだ」

 オーク、というのが、あの緑色の生物であることはなんとなくわかった。確かに、カイン人を圧倒的に凌駕する膂力を考えれば、普通の人々にはまったく対抗できない存在だろう。

「それでも、オブスキュアに生きる者たちすべてが一致団結し、死力を振り絞れば、あるいは克服できなくはなかったかも知れない。だが――同時に現れた二つ目の脅威によって、それは完全に不可能となってしまった」

 リーネの顔に、恐怖とも困惑ともつかぬものが浮かんだ。隣のシャーリィは、胸元で小さなこぶしをぎゅっと握りしめ、不安げに目を伏せている。

「[あれ]が実際のところ何なのか、我々はまったく理解できないでいます。オブスキュアの史書にも、ロギュネソスのさまざまな学術書にも、あのようなものの存在は記されていない。あまりにも既知の外であるゆえに、[あれ]を説明できる言葉がないのです。強いて言うなら――そうだな、人間よりも何倍も巨大な虫、を思わせる形状をしている。しかし断じて虫ではない。ううむ、直接見れば一瞬でわかるのだが、とにかく真っ当な生物ではないのです。[あれ]はいきなり現れ、オブスキュアの各主要都市に存在する〈聖樹の大門(ウェイポイント・アクシス)〉を占拠してしまった」
「ウェヰポヰントとな。」
「あぁ、その説明がまだでしたね。〈聖樹の門(ウェイポイント)〉とは、聖樹信仰に帰依した者に与えられる加護の一端です。森の内部の地点と地点を結び、一瞬にして移動を可能とする転移の門です。ある程度歳経た大樹に、そこそこの精霊力が吹き溜まっている箇所ならば、どこにでも開くことができます。これを利用すれば、オブスキュアの端から端まで数分でたどりつけますね」
「なるほど。ゆえにこれまではオォク相手に絶対的な戦術有利を構築できてゐたと。」

 オークは平原産の生物で、深い森の行軍には慣れていない。
 その上、〈聖樹の門(ウェイポイント)〉なるものによって、オブスキュアの軍は一瞬で展開し、一瞬で包囲し、また一瞬で撤退できる。軍事学の観点から言っても、オーク側にはまったく勝ち目がなかったとわかる。
 リーネの説明は続く。

「それぞれの〈聖樹の門(ウェイポイント)〉は他のすべての〈聖樹の門(ウェイポイント)〉に直通で行けるわけではありません。森全体を流れる精霊力の方向性に従い、接続できる転送先が決まっています。中でも、交通の要衝と称してよいほど多くの接続先を持つ〈聖樹の大門(ウェイポイント・アクシス)〉が立つ場所に、我々は都市を築きました。」

 声の調子が暗い。今はその体制が崩壊しているであろうことが予想できる。

「それが占拠された、と。加えて、これまで人や物や情報の流通は〈聖樹の門(ウェヰポヰント)〉に頼り切りであったと。」
「……はい。危機管理の甘さを指摘されてはぐうの音も出ませんが、少なくとも脅威がオークだけならば、みすみす〈聖樹の大門(ウェイポイント・アクシス)〉を奪い取られるなどという失態は決して演じませんでした。あの、虫のような存在は、完全に我々の想定外でした。あれの正体も、目的も、どこから来たのかさえ、我々にはわからないのです。剣も、槍も、矢も、魔法も通じず、辛うじて我が家門に伝わる神統器(レガリア)だけが傷をつけうる」
「それで、オブスキュア王国は、現在どのような状態になってゐる?」
「不明です。王国は事実上、バラバラに寸断されています。他の地域の民が、今どうしているのか、まったくわかりかねる状況です。恐らく抵抗はつづけられていると思いますが、〈聖樹の門(ウェイポイント)〉の大半が使えなくなった以上、オークに対しての戦術的優位はなくなりました。そして兵力や物資を融通し合うこともままなりません。長くは、もたないでしょう」

 重苦しい沈黙が垂れこめた。
 やがて、シャーリィがリーネの腕を引っ張り、耳打ちする。

「こほん。『わたしは母上――現オブスキュア女王にわがままを聞いていただき、異界の英雄に助力を求めるべく、この森に点在する太古の祭儀所に赴き、御三方を召喚させていただきました。どういう不具合があったのかはわかりかねますが、英雄は三名召喚され、座標は少しずれてしまったようです。非礼は重々承知の上で、伏してお願い申し上げます。どうか、わたしたちを、助けてもらえませんか。もし聞き届けていただけるのなら、オブスキュア王国が総力を挙げて、あなたがたにありとあらゆる便宜を図るつもりです』……っ! 殿下……!?」

 シャーリィは、言葉通り、苔の地面に額を付け、平伏した。
 諾、と返事をもらえるまで、決して頭は上げぬという決意が、その小さな背中から立ち上っていた。
 一瞬、おろおろとしたリーネだったが、やがて意を決したのか、主筋と並んで平伏してきた。
 張り詰めた静寂が、フィンたちの身を包んだ。

 ――ど、どうしよう。

 フィンは軍人である。上官の命令を聞くのが本分である。しかし上官ならざる相手から、命令ではなくお願いをされたとき、一体どうしたら良いのか、咄嗟には判断ができなかった。こんな状況はセツの戦闘教条では論じられていない。
 本心では、助けになってあげたい。短い時間だったが、フィンはこの美しい世界が好きであった。それを土足で踏みにじろうとする者たちがいる。牙なき人の明日のために、立ち向かうべきではないか。
 だが――同時に、冷酷な理性が「こんなことをしている場合ではない」と告げていた。踏みにじられようとしている牙なき人は、フィンの世界にもいるのだ。オブスキュアの人々は哀れだが、筋道の面から言ってもフィンが優先すべきは故郷の人々の方である。
 懊悩に頭を抱える。

「……シャーリィ殿下。」

 厳かな声が、総十郎の口から発せられた。

「あなたはふたつの点において無責任である。」

 ぴくり、とシャーリィの肩が反応する。

「第一に、一国の貴顕たる方が軽々しく頭など下げるべきではない。それはあなたの愛したオブスキュアという国の権威に対する裏切りである。権威とは虚構だが、虚構こそが人をまとめ上げうるものである。」
「……し、しかしっ!」

 顔を上げて言い募ろうとするリーネを、シャーリィの手が押さえつけた。

「第二に、『あらゆる便宜を図る』などという非現実的な契約を、たとえ口約束であろうともしてはならない。断りもなしに招き、協力をとりつけようという後ろめたさから出た言葉であろうが、あなたは今非常に危険な言質を取られたことに気づいてゐないのか。小生ならば、その言質だけでオブスキュアを破滅に追い込むことも可能である。国益よりも己が良心を優先するような人間に、民の上に立つ資格はない。」

 シャーリィの体は、細かく震えていた。
 さすがにたまらなくなって、フィンは口を開きかけるが――その瞬間に目の前に総十郎の掌が出現していた。
 いいからここは任せたまえ――と、言外に告げていた。

「あなたは頭など下げるべきではなかった。お願いなどすべきではなかった。ただ、協力せぬのなら元の世界に帰してやらぬと脅すべきだった。聞けば、英雄召喚の儀はあなたにしか執り行えぬと言う。その強みを最大限生かすべきであった。情にほだされ、判断を誤ったのだ。その上で、あなたの『お願い』に対する小生の返答は、こうだ。」

 ふっ、と。
 空気が変わった。

「――喜んで、あなたのために戦おう。我が撃刀(たちかき)はあなたに捧げよう。あなたが倒せと言ったものを倒し、守れと言ったものを守ろう。」

 がばりと、主従は同時に顔を上げた。
 透明な美しい雫が、かすかに零れた。

「シャーリィ殿下に、リーネどの。小生はどうやら、あなたたちのことが好きになってしまったようだ。好ましい人のために何かしたいと思うのは本能である。小生、本能には抗えぬなあ。」

 晴れやかな微笑が、総十郎の麗貌に満ちた。
 シャーリィは、目尻に涙を溜めた笑顔でそれに応える。

「す……っ!?」

 対照的に、ボン、と音がでそうな勢いで顔を赤らめるリーネだったが、すぐに頭を振ってあらぬ連想を追い散らしたようだ。

「きゅ、急に心臓に悪いことを言わないでいただきたいっ!」
「おや、素直な気持ちを述べたまでだったのだがな。……それで、フィンくん。君はどうする? 小生としては、味方は多い方が心強いが。」
「しょ、小官は……」

 目じりを下げ、不安に瞳を揺らめかせる。
 すぐに元の世界に戻らねばならない。だがそれはオブスキュアを見捨てるということだ。
 どうしよう。どうすれば。

「……ふむ。」

 総十郎の眼が、優しく細められた。

「察するに、元の世界でやるべきことがある、と言ったところかな?」
「……っ」

 図星を突かれて、フィンは自己嫌悪でいっぱいになる。助けを求められたのに、自分の都合ばかり考えている。『牙なき人の明日のため、最後の希望であり続けろ』――そんな父の最期の言葉を、自分は受け取るに値しないのではないか。助ける対象を選ぶなんて……

「そんなフィンくんに、ひとつ聞いてもらいたい情報がある。」
「え……」
「荒唐無稽な話ゆえに、今まで誰にも打ち明けたことはなかったのであるが――実は小生、異世界に召喚されるのはこれが初めてというわけではない。」
「えっ!?」
「以前にも三度ほど、こことはまったく異なる世界に召喚されたのだ。それはもう聞くも涙語るも涙の冒険行であったとも。滞在期間は、一度目が半年。二度目が二ヶ月。そして三度目はなんと二十五年も異界を彷徨っておったのだ。渋みと風格の宿ったナイスミドルな小生の姿、見せたかったものであるなあ。」

 立て続けに発せられる信じがたい話に、フィンとシャーリィとリーネは眼を白黒させる。

「それから、ようやく問題を解決して故郷の世界に帰還したわけであるが――結論を言おう。故郷において時間は一秒たりとも進んではゐなかった。召喚されたまさにその時点にもどってきたのだ。一度だけの偶然ではないぞ。三度ともそうであったのだ。恐らく周囲の人間の眼には、小生の姿は消えることすらなかったのではあるまいか。」
「そ、それはつまり……」
「[フィンくんがこの世界にいる間]、[元の世界の時間は進まないのだ]。これは三度目の召喚の折に邂逅した、とある存在との問答から、ほとんど確信をもって言えることなのであるが――まぁ、その話は長くなるので今はやめておこう。ゆえに、君がこゝでどういう選択をしようと、君の故郷の問題が不当に悪化するようなことはないと断言させていただこう。その点は安心すると良い。」

 フィンは、ぐるぐると混乱する頭を抱え、総十郎の発言を理解しようとする。
 つまり、ええと、それは。

「しがらみや義務のことはひとまず脇に置いて、君の心のままに決めても良い、ということである。」

 息を呑んだ。目を真ん丸く見開いて、総十郎をじっと見つめる。
 それから、シャーリィへと視線を転じる。彼女はどこかそわそわしながらこちらを見つめていた。
 いったん顔を伏せ、まだかすかに胸に残る葛藤を見つめる。

 ――居たい。

 そして、義務やしがらみを取り払い、自分の気持ちを見据えた結果、見えてきたのはそういう願いだった。

 ――もう少しだけでいいから、この綺麗で透き通った世界に、居たい……

 カイン人のいない、この世界に。
 それは、確かに後ろ向きな気持ちではあったかもしれない。戦士にあるまじき怯懦だったかも知れない。だけど、これまで軍規や絆によって心を鎧い、泣き言も言わず、わがままも言わず、正義と責務のために心をすり減らしながら戦い続けてきた幼い少年の、それは初めての純粋な気持ちだった。

「小官も……」

 不安そうに蒼い瞳を揺らしながら、じっとこちらの言葉を待つシャーリィに、声をかける。
 この美しい世界の中でも、一番綺麗だと思った人に。

「小官も、シャーリィ殿下のために戦いたいであります。この、胸が締め付けられるほど美しい場所を、守りたいでありますっ」

 その瞬間、世界が色鮮やかに咲き誇った。
 地図をまたいで駆け寄ってきたシャーリィが、フィンの手を取った。

 ――ありがとう。うれしい。

 その声なき言葉に、フィンは久しぶりに、本当に久しぶりに思いっきり笑顔になれた。

「はいっ!」
「ふふ、これからよろしくお願いします、フィンどの」
「同じ境遇の仲間がゐるのは初めての事例である。頼りにしてゐるぞ、フィンくん。」

 まだ出会って間もない四人だったが、きっとやれる、うまくいく、という透明で鮮烈な連帯感が生まれようとしていた。

 ……いびきが聞こえてくるまでは。

 パンツ一丁の変態は、腕を組んでしかつめらしい顔のまま鼻提灯を膨らませ、舟をこいでいた。
 一斉にジト眼になる四人。
 リーネと総十郎が手を伸ばし、同時にデコピンを放つ。
 スコーン! と小気味良く烈火の頭が後ろにのけぞり、バネ仕掛けのごとく戻ってきた。

「いやいやいやいやいやいきなりなにしてんの寝てねーし? ぜんッぜん寝てねーし? はあ? 何言ってんの? お前いくらなんでも馬鹿にしすぎだよ? お前マジな話してる時に居眠りとかお前あり得ねえだろナメてんの? 烈火くんこれでも成人してんのよ? そんなお前子供じゃあるめえし、ねえ? おい? 何その顔。オイオイ勘弁してくれよ寝てたわけねーじゃんアレだろ? あのー、アレなんだろ? 余裕で聞いてたし? いやー大変だよねマジ、アレは。俺もなんとかしたいんだけどねーやっぱいろいろあるわけじゃん世の中?」
「とりあえず黙れ。」

 眉間を揉み解しながら総十郎はため息をつく。

「直裁に聞こう。彼女らのために戦うか、それとも元の世界に帰るか。今ここで答えよ。」
「ああん?」

 烈火は二人の女性の方を見やる。というかリーネのおっぱいをガン見する。
 そして総十郎の肩をぐいと引っ張ると、呼吸に合わせて微かに揺れる巨大な乳房を指差した。

「そこにパイオツがあるじゃろ?」
「あるなあ。」
「で、超天才であるところの俺様がなんか阿呆をブッ飛ばしまくって好感度ゲージ上げるじゃろ?」
「それで。」
「フラグが立つじゃろ?」
「……それで。」
「素敵! 抱いて! ってなるじゃろ?」
「…………それで。」
「すると…………じゃろ?」
「…………………………。」

 烈火は立ち上がり、圧倒的な闘気を放射しながら烈吼した。

「俺はパイオツの安全日を聞き出すために戦うぞォォォォォォッ!!!!」

 ハルバードの石突が烈火の股間を打ち抜いた。
作者:バール
投稿日:2016/11/13 21:10
更新日:2016/11/13 21:10
『シロガネ⇔ストラグル』の著作権は、すべて作者 バール様に属します。

前の話 目次

作品ID:1853

読了ボタン


↑読み終えた場合はクリック!
button design:白銀さん Thanks!
※β版(試用版)の機能のため、表示や動作が変更になる場合があります。

ADMIN
MENU
ホームへ
公国案内
掲示板へ
リンクへ
小説講座
小説コラム
小説鍛錬室
第1投稿室(完結済)
第2投稿室(新規可)
住民票一覧
運営方針・規約等
旅立ちの間
お問い合わせ
(※上の掲示板にてご連絡願います。)

管理人ブログ
(※注意:当サイトと関係ない記事も多くあります)

リンク共有お願いします!

かんたん相互リンク
ID
PASS
新規登録


IE7.0 firefox3.5 safari4.0 google chorme3.0 上記ブラウザで動作確認済み