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作品ID:1892

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嵐王焔姫物語

小説の属性:一般小説 / 未選択 / 感想希望 / 初級者 / R-15 / 連載中

こちらの作品には、暴力的・グロテスクな表現・内容が含まれています。15歳以下の方、また苦手な方はお戻り下さい。

前書き・紹介


「イプセンの古城」

前の話 目次 次の話

「リュートちゃ~ん、ココノハちゃ~ん、ついたわよ~」
その声で、目をゆっくり開く
休息を取っていたので、眠気が残こっていた
・・・眩しい、湖の奥にあるのは、・・・城?
見たこともない城だ、外殻を包むように水晶で固められている・・・、こんな城、西の国にあったかな?
「ねぇねぇレイティさん、ボウケンシャカイゴウ?って何?」
そういって目をこするココノハに彼女はこういう
「・・・冒険者達が集まって話し合うことよ、貴方は参加できないけれど、パーティーがあるわ」
「パーティー!?」
「だから、身だしなみにはしっかりしなさい、・・・もう、羽がヨレヨレよ、パーティーに参加するのにこんなだらしない姿じゃ目立っちゃうでしょ」
そういってココノハの真っ赤な焔の羽をとかす
「えへへへー、・・・昔、お母様がよくやってくれたなぁ」
にへへ、と少しだけ、笑いながらも悲しそうな顔をした
「おーい、ギルマスー、車から出ないンすか?・・・ってうぉ、ココノハちゃんもいるっ(ありゃー、レイティさんの生け贄か、御愁傷さんだなこりゃ)ま、お疲れさまっす」
声が漏れてるぞ、声が
そこには、重装甲な鎧に、大きな双盾を背負っている青年が一人
黒い髪に、トレードマークともいえる背中の亀の甲羅 、そこに、様々な焼き印がある、玄武族の誇りでもある焼き印は中々綺麗な物で、彼のは豊穣を表す聖大樹のマークだ
・・・ルドマンか、でてこないから迎えにきたのね
「あら、ごめんなさいね~、今出るわ」
そういって、レイティさんは降りる
それに合わせて、俺も降りた
「・・・ところで、なんでココノハをつれてきちゃったんすか?」
そういって小耳に挟む
「ああ、それはね・・・」
「ねぇねぇ二人ともー、いこーよー、レイティさん先に行っちゃうよ?」
と、ココノハが服をグイグイと引っ張ってくる
「あ、ごめん、今行くよ、(・・・任務終了後にエルサーゼで離れる予定だったんだけどねぇ、ココノハ自らが乗り込んじゃった)」
「(あちゃー、で、ギルマスの獲物にされたってことっすね、うちのギルマスはおばちゃんの上にちっちゃいこ好きですしね)」
「(ま、そうだねー、あんまり大きな声で言えない事だけど・・・)」
「あらあら、二人とも、何を話しているのぉ?」
と、レイティさんが話を止め、目の前に全て知っているような笑顔を見せる
「ひ、ひえぇぇ!な、なんでもないっす!神に誓うっす!いいい命だけはどど、どうか・・・」
レイティさんが怒る=神族でも瞬殺なのはうちのギルドの神族界隈では有名である、その上レイティさんは女性(特に子供とか背丈とか低い子)には優しく、反対に男性には厳しい
「な、なんでもないですレイティさん!」
「リュートらしくなーいー」
ココノハ!今そういう突っ込みはいいから!
「ふぅん、ま・さ・か・私がおばちゃんでちっちゃい子好き・・・、なーんていったら、許さないからね♪」
うん、うん・・・
冷や汗を流すルドマン達を始末しようとしたところで、それを声が遮る
「リュート様ですね?」
「あら、ざーんねん、お迎えみたいね」
レイティさんは本当に残念そうに(もう一度言っておく、本当の本当に残念そうに)そういった
「総ギルドマスターがお呼びです、これから先は同行は禁止、リュート様のみで総ギルドマスターとの面会となっております、他の皆様は此度の新ギルドホール「湖上の水晶城」の施設解放記念によるパーティーとその後にある冒険者会議へのご出席を願います、なお、奥にいるーー」
「ココノハです!」
「はい、ココノハ様はパーティー後、冒険者会議には参加できません、代わりにこちらの城にある客室にて一泊ができます、どうぞ、よろしくお願いいたします」
「はいっ!」
「では、リュート様、こちらです」





リュートが渡る水晶の橋には、結晶蓮というとても貴重な花が咲き誇り、それぞれが、赤や青、緑に鈍く輝きで、夜の闇に相反する美しさだ
・・・本当にこんな城聞いたことのない、そうだ、聞いてみよう
「この城は・・・」
使用人は、言いきる前に答えた
「詳しくは私も"聞いておりません“が、ここはイプセンの古城、エルサーゼ古来より隠された城だそうです、・・・元は魔物が支配したそうですが、冒険者の活躍により、征伐、その後、幾度となく修理が行われて、今の状態となったそうです」
なんか、みょーうにひっかかるなぁ
・・・、そっと壁により手をつける
瞬間、電光を流し、電流の通り具合による材質を判定した
・・・なぁるほど、そういうことか
だとするならば、すべて合点がいく
「・・・どうぞ」
そういって、使用人は裏口の扉を開けた
階段を登り、もうひとつの石の扉を開ける
「来たか、リュートよ」
ヴィオ、冒険者総合一位にして、全ギルドマスターを統べる、魔力、筋力、知力、技力、行動力、社交力、それら全てら全種族を凌駕した“最強の人間“
黒い短めの髪に、歴戦ともいえる、魔導装甲鎧
その目を見ているだけで、畏怖せざる存在なのだと人は言う、・・・俺はそんなでもないけど、まぁ、青龍の本能的な意味でそうなっているのだろう
「・・・ヴィオさん、・・・これはどういうことで?」
そっと聞いてみる
「そうだな・・・、これは、私が一括払いで買った城だ、どうだ?素敵だろう?我ながら中々良い買い物だったと自負している」
と、冗談臭くいう
彼の事だ、俺が秘密をしっている上でいったに決まっている
「嘘はやめてください、・・・もう」
ヴィオは、軽く咳払いをして
「さて、依頼の件について触れていいか?」
・・・御父様が冒険者に直接出した依頼
例えどんなに危険だとしてもーー
「今回の依頼は、隠密任務だ、・・・敵に見つからず、情報を盗み出して欲しい、今までとは一味違うぞ」
・・・うん、うん?
「冒険者ってクリーンな企業じゃ?」
ヴィオさんは、眼を瞑り、呟く
「そうだな、少なくとも・・・、私はそうであってほしかった」
「・・・そうであってほしかった?」
「ん?ああ、そうだな、・・・君には冒険者の秘密を全て話しておこう、知りたくないことかもしれないが、どうか聞いて欲しい」
「大丈夫です、どれだけ酷いことでも慣れてますから」
「ふふっ、君の微笑みはいつも危険に満ち満ちているな」
「・・・それほどでも」
「よし、では話そう、冒険者はまず運命の勇者・・・、という人に信じられていない、むしろ、ただのおとぎ話の物語から生まれた物なのだ、私は、冒険者の秘密を聞かされた、おとぎ話は嘘ではなかく何もかもが本当にあったことなのだと、・・・だから、我々が存在すると」
「・・・・ヴィオさん、これだと存在理由がわからないです」
「そうだな、これだけでは存在意義がわからない、というより、何故存在しているかすら不明だ、そうだな・・・、一言でまとめるなら、「冒険者とは勇者の肩代わりを行う存在であり、数を多くして薄めたもの」ということだ、・・・仮におとぎ話が全て事実と仮定するならば、元魔物を倒す・・・、否、浄化する力を持つものは運命の勇者と、その契約者だけだったという、冒険者とはつまり量を増やすことによって重みを減らし、全員が戦う代わりに、全てがその契約を背に負う・・・、という事だ、この事実を知ったとき、私はより冒険者を恨んだよ、この事実は最上層の者しか知らない上にそれを知らずして冒険者になりたいと志すものたちがいる・・・、無意識に我々は魔物を浄化しているのだ、元々魔物は大地や天候、人の感情や恨みから生まれる、要は何もかもから生まれた錆びなのだ、むしろ、それを簡単に我々は浄化し、経済を発展させて、最早魔物は冒険者達の経済を支える重要な存在になってしまった、これが冒険者の秘密、「なぜこのような組織が存在するのか?」だ」
「・・・なるほど」
「・・・魔物に対抗するため、我々冒険者は、普通の兵隊よりも強力な武器と防具が必要としていた、それは、ALE-VIN・・・、アルヴィンと言う科学者が生んだテクノロジー「プロジェクト・カムイ」と呼ばれる神術を魔術で代用するという技術が完成した、・・・彼は、いや、それは伏せておこう、君も誰かは知っているだろう?」
「・・・知っています」
ヴィオさんは、続けて話す
「プロジェクト・カムイは私達の防具は日に日に強力なものへと変わり、武器はより強力になる・・・、これだけでも十分な成果である、魔物よりも対等以上に立ち向かえるのだからこれほど強力なものはないはずだ、その上、神の業と謳って作られた「身体再復活技術」冒険者死んだ時、神殿で復活されるあの現象だな、確か「神に祝福されている我々は、死を超越している為、死んでも復活できる」と聞いていたかな?・・・それは嘘だ、例えば、復活用のビーコンがあればそこから復活できるのはなぜか?神に祝福されているのに、機械から復活するなどあっていいのか?タネを明かそう、それは元々冒険者のアーマーの中に身体を一時的に分解し、元に戻す魔法を作っていたからだ、しかし、これを可能にするのは神術だけ・・・、だがそれをこの法則は覆した、大気中に広がる魔力があれば、この技術はいつでも、ただし、強力な魔力の干渉がない限り必ず発動する、だから冒険者は魔物領域がなければ必ず復活できる、これらが全て神術を魔術で代用として造り上げる法則、「プロジェクト・カムイ」の力だ、これは、良かったことだろう」
「・・・そうですね、とても良いことだと思います」
「だがそれが民間にばれてしまったらどうなる?」
「・・・まさか」
「・・・例えば、身体復活技術を兵士に使われてしまったら?不死の軍隊の完成だ、冒険者の力は魔物に使うためにある、人に使うものではない、幸い、まだ冒険者の技術を知ろうとするものはいない、知ったとしてそれを可能する技術もない」
「それは、・・・良かった?」
「だが、冒険者の技術が無し得ないものだとしたら、次はどうすればいいのか?・・・冒険者自体を戦争に巻き込ませれば良いだけの話だ、先日、エルサーデの大臣から『冒険者が戦争に参加するという依頼はないのか』と聞かれたのだ」
「もちろん断った、・・・だが、私は初めて恐怖を感じたよ、冒険者が兵士として人を虐殺する世界を・・・、強すぎる力はあってはならない、・・・それを強く実感した」
「いつか、・・・逃れられない運命でしょうね」
「だろうな、・・・だから、君にこの依頼を受けて欲しい、依頼に戻そう」
そういってヴィオさんは、地図を広げる
「これを見て欲しい」
地図・・・、というよりかはほぼ映像である
・・・発電所、いや
「おかしい、なんでこんなに警備が・・・、しかも武装しているし、おまけに、魔力感知のレーザーフィールドまで・・・、この警備員、エルサーゼのマークを背中につけてる・・・、まさか王国警備隊?」
「そう、ただの発電所の整備にしては警備が度を越えている、おまけに王国警備隊ときた、王国警備隊は、エルサーゼの国家組織の参加の時のみ活動する、・・・となると、ここは王国の密会場所と断定するのは容易だ」
「でも・・・、俺じゃなくても可能では?対地戦闘ならアースライダー一位のライデンの方が有利だと思います、それに青龍の俺なら電光ショートワープですぐにですぐ終わりますが・・・」
「そうだ、私もそれは考えた、それなら、君は今日出席予定だから、人から姿を消せる君の式神こそが最も選ぶには丁度いいだろう、・・・が、魔力感知レーザーフィールドが・・・、どこからくすねてきたのかは知らんが冒険者のものなのだ」
「・・・冒険者製のは光の速度魔力も感知するし、式神でも感知される・・・、ということですね」
「そうだ、・・・それは不可能となった、冒険者に既に内通者がいるということだ・・・、このまま冒険者の武装を密輸されてしまったら元も子もない、・・・おっと、逸れてしまったな、安心してくれ、内密者はおそらく今日参加するだろう、その際に始末しておく、・・・レーザーフィールドを突破する方法、レーザーフィールドは電気稼働式だ、つまり、君ならできるだろう?青龍なら、レーザーフィールド程度なら突破できるだろう?」
と、ヴィオはニヤリと笑う
「・・・やっていいんですか?手荒になりますよ?」
「なに、隠密といったが、隠れる必要は別にない、見つからなければ、それで隠密といっていいのだ」
と、いとも簡単にそんなことをいう
彼は、後ろから何かたくさんの小箱を持ってきた
箱それぞれには、「アースライダー」「フェザーズ」「インペリアル」「アレクセイ」など全ての主軸職業名が書いてある
「新式冒険者アーマー(今の旧式予定は大体25年前に開発されたもの、種族的に見ると長いか短いかは差がでると思うが、それでもその更に前の旧式に比べて改良が施されていた)とでも言うべきだろう、おそらく再来月くらいには支給される、君たち神族の神騎をベースに、とはいえ神騎の存在自体は私とレイティくらいしか知らないが・・・、原理の研究の為にルドマンが身を捧げてくれてな、・・・おかけでこれが完成した、ま、神騎ということを隠しながら研究するのはなかなか骨が折れることだったがな」
「・・・戦闘服型じゃないんですね、意外と軽いしコンパクトだなぁ、・・・なるほど、神騎と同じように発動することで、初めてアーマーとなるのか」
「そう、箱によってアーマー量(アーマーは非常に重量があるため、職業によってアーマーの量に差が現れる)が違うようにできている、箱自体の重さは統一されているし、発注によっては指輪やピアスなどのアクセサリーなど君達の装備に支障がこないようにすることもできる、これは原型のため、今はその形はない、ちなみに戦闘服はビジュアル重視派という奴らがうるさくてな、自由にさせたら、この箱を開ける前に自分のなりたい服装をイメージしながら開けることによってその思い通りの姿を登録し、以降冒険者の指定武器を構えたり、専用の登録呪文を唱えるだけでその姿になれるそうだ、変更も自由にできるらしい、それでも最低限の兵装はしっかりとくっつく、もちろんビジュアルに阻害しないようにだそうで・・・、・・・それなのに何故アーマーがかわらないかというと・・・、まあそこら辺は専門的な事だから割愛させてもらおう、もっていけ、・・・隠密任務だから服装は考えておけよ?」
「ありがとうございます、ではこれを、・・・兵種変更してもいいですよね?」
アースライダーの箱を手に取る
まぁ、自分の姿は後で考えておこう
「してもいいが、相応の訓練を受けないとつかいこなせないぞ?特にアースライダーはそれが髄著にでてくるはずだぞ」
「問題ないです、・・・扱えますよ、きっと、ほぼフェザーズを意識して行います、使うとするならステルスコートくらいでしょうか、それだけなら何ら問題ないでしょう」
「そうか、・・・これも必要なら使え」
ヴィオさんは一度、席を離れ、今度は不思議な形の武器を置いた
ふーむ、マジカリークボウ(冒険者のフェザーズ御用達の魔導弓)ではない・・・、ん?まて、昔英才教育で習ったな・・・、これはーーー
「これらも、冒険者の・・・、まぁフェザーズしか明かしていないが、新兵装「魔銃」だ」
そう!銃だ!千年戦争で猛威を振るったとされる魔力を必要としない武器だ
「銃?千年戦争以来の兵器ですね、古くないですか?・・・つまり、魔力をこめた銃?」
「千年戦争において対魔術師兵器として生まれたもの・・・だな、古いモデルを原型とし、様々な冒険者技術を取り入れた兵器とでもいうべきだろう」
使用するのは初めてなんだけどな・・・
んー、どれが良いのだろう、全ては持っていけなさそうだし・・・
大きなスコープがあるロングレンジなもの、機械仕掛けで、大きな銃口、重みのある形状はいかにも連射できそうなもの、む?これは・・・、銃口に沢山の穴が空いている?うーん、どれが良いだろうか・・・
よし、最後の最も気になったこれにしよう
拾い上げる、横に文字が掘られているな・・・
「アルコン・ブレイクウィズン?」
「これか?これはな、多数の子弾を放つ魔銃だ、弾の属性によるが・・・、君の雷属性 なら、非常に高射程が望めるはずだろう、それと、ロックオン式と手動誘導式の変更が可能だ、これにするか?」
「・・・・よし、じゃあこれで」
とりあえず、自分が愛用している剣は隠密にはむいていないので、これと簡単なナイフを使うことにした
「では、任務内容を確認しよう、『発電所の再深部に向かい、エルサーゼの国務情報を盗みとる、隠密とはいったが手段は問わない、派手に暴れてもばれなければそれでよしとする』いいか?」
「はい、問題ないです」
「ビジョンで通信はしておこう、そうだ、一応試験運用は終えたがまだ不安だ、少し、新式冒険者アーマーを見してくれないか?」
「わかりましたヴィオさん、では・・・」
箱に魔力を込めると、ぼんやりと自分の姿が映り始める
想像力が大きく働き、姿を容易く想像できるようになる
・・・さて、どんな姿がいいだろうか?
「ああ、防水機能など基本的な部分は前と変わりない、どんな姿でもその効果は現れるぞ」
・・・動きやすさを重視して黒を基調としよう
どちらかというとコート系のが性に合うし・・・
・・・よし、今回はアースライダーらしさもいれて、フードを着けよう
・・・できた、それじゃあーー
箱が開く
それと同時にリュートの服装はもやに包まれ、変化する
黒のドレスロングコート(下半身がドレス状のロングコート)に包まれ、青龍の誇りを表す様に、背中には大きな金で彫られた登り竜が映える 、・・・よくみると、至るところにポーチがあり、小型の録音機、ドローン(焔属性の魔力液体が入っている、小型の誘導飛行爆弾といった感じなのかもしれない)吹き矢(矢もあり、毒が塗られている、おそらく神経毒だ)魔力回復香水などポーチ内は様々な物が入っている、だからといって動き辛くはなく、むしろ、何も無いように感じるレベルだ・・・、思っていたのピッタリの服装だが、とても実用性に優れていて驚きである
コートとは対照的に白色の手袋は銀線で彩飾されており、そこにリュートが魔力(というより、自然に溢れる魔力)を受けて電光が迸り、白と蒼のコントラストが映し出される手袋となった、よくみると、中にはロープバードが使用者に見えないように、かつ邪魔にならないように入っている、更に手袋が密着し、動きによるだぶりが無くなるように抑えてあり、そのうえ通気性も高く、つけていてもほぼいつもの手と変わりない感じだ、・・・よくみると、手袋の甲にナイフが入っている、もしもの時に切るためか
頭部はフード状になっており、下と同じく黒のフードだが、びっしりとルーンの紋様が刻まれており、雨と風の魔力がそこを通り、鈍く蒼と緑の魔線が光り煌めく、美しさだけでなく、ビジョンの声を繋ぎやすくし、そのまま声を出しても無音となる機能がついており、更にフードを被ると、魔導式精密夜視レーダーが作動し、例え暗闇の中でもまわりが見えるようになっている
腰には飾り(後日、普通に使える本物と判明した)のクリスタルのルーンブレードが収納されており、服の漆黒が透けて黒く見える
足は深めのブーツ、茶色で歩きやすさを重視しているが、彩飾も怠らず、金やアメジストなどの宝石で錬術式(アルカナ)の原式が描かれており、錬金光流は通っていないが、それでも充分に綺麗なブーツとなる、だが、見た目とは裏腹に、動きによる音を0にする機能が備わっており、ためしに、リュートが音をたててみたが歩まったく音がでることはなかった
それだけでなく、落下制御機能+連続ジャンプ機能もついており、確かに大地を遊撃するには、困らない靴だと実感できる性能だ
とても・・・、隠密任務をこなすとは思えない姿である、だがステルス性能及び冒険者としての行動補助は見事なものであり、隠密行動を楽にするための細工がところかしこにつけられている
まさに、美と実用性の両立である
「想像以上だ・・・、ここまで美しく、性能も申し分のない服装になるとは・・・」
ヴィオさんも思わず感嘆の声をあげる
「えっと・・・、似合ってますか?」
「とても君らしい、嵐の王に恥じない姿だ」
「よかった、即興で考えたんですけど、結構わがまま気味に作ったんですけど凄いですね、本当にそのまんまの姿だし・・・、こりゃ人気がでそうだなぁ」
「そうだな、私もここまでのものだとは想像していなかった、・・・一応、今回の冒険者会合の首席・・・、まぁ、ネオギルドマスターと、一部の人間には既に渡してある、・・・もしかしたら、激しい戦闘になるかもしれないからな、ーーーそれと、リュート、彼から・・・、アルヴィンからメッセージがきている、聞いてくれ」
「わかりました、・・・どうぞ」
すると、ヴィオさんは小さな紙切れを取り出す
「"姫を頼む"とのことだ、リュート・・・、お前はまさか、どこかの国の姫君と駆け落ちでもしたのか・・・?」
と、かなり本気の目でヴィオさんは聞いてくる
「そんなことしたことないです、・・・意味は伝わりましたので」
・・・ほんと、彼らしいーー
「最後に、これを聞いておこう」
「・・・なんでしょーか」
『君がもし内通者ならどうする?』
ザレンさんはそう、低い声で聞いてきた
「俺が内通者ならまず車にいるココノハを人質にしてレイティさんを脅迫します、そして、その二人を対価に更に脅迫します、・・・逆に、冒険者を消すつもりならば、先程の使用人をまず殺して、その後はこの湖の下にある柱を壊して倒壊させます、そうすれば、アーマーを装着していない皆さんなら一発アウトでしょうね、・・・これくらいでいいですか?ヴィオ、いえ、ザレンさん」
彼は関心した様子でこういった
「ふむ、君は内通者ではないな、・・・面白い潔白だったぞ、リュート」
「はい、では私は出撃します、・・・そちらもどうかお気をつけて」
「そうだ、オペレーターは誰がいい?」
「・・・んじゃ、ルゼットヴォーンさんで」
「わかった、いっておこう、それでは無事を祈ろう、リュート」
彼は夜空へと飛び立つ
「さて・・・、私も戦うとしよう」
彼は新アーマーを装着し、会合場所の大広間へと向かった

後書き


作者:テノール
投稿日:2016/12/30 19:59
更新日:2016/12/30 19:59
『嵐王焔姫物語』の著作権は、すべて作者 テノール様に属します。

前の話 目次 次の話

作品ID:1892

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