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シーンズ ・ ライク ・ ディーズ

小説の属性:一般小説 / 未選択 / お気軽感想希望 / 初投稿・初心者 / R-15&18 / 連載中

前書き・紹介

高校の演劇部にて。


Iv - k ( 準備中 )

前の話 目次

【 1 】

「 ここはキスだよ! キスするの! この劇で一番大事なシーンなんだから、校長の通達なんて関係なく、当然の流れとしてキスになるんだよ! それ以外、考えられない! キス! キ ── ス ────!! 」
 ヒロインの役を演じる先輩は罠にかかった猛獣が暴れるみたいな勢いでそう喚いて、講堂の床を怒りにまかせ何度も踏み鳴らした。
 傍らにポツンと立っている相手役の僕にも、彼女の全力ストンピングが生み出す殺人的な振動がズシズシ伝わって来る。
 キスさせやがれと先輩が足をひと踏みするたび、その動きにつれて頭に仮付けされている金髪のクリップウィッグ ( 房に小分けされた演劇用カツラ ) だけは優雅に波打った。

 キャラ崩壊だ。 先輩その役、悲しみに耐えて気高く生きる貴婦人の代名詞なんですけど ‥‥‥。 着付け作業を買って出てくれている裁縫部の女子生徒があまりの剣幕に当てられて、先輩のために用意された濃紺のプレボールドレスを広げかけた状態で固まっていた。 怯えきった他の部員、特に上級生の人たちが、チラチラ僕に視線を送って来る。 お前、主役として何とかしてくれよって目だ。 うーん。 ダメ元で、まあまあ落ち着いてください、って軽くなだめてみようかな。 ズシン。 やめよう危険すぎる。

 劇のリハーサルは大詰めの段階に入っていて、もう多少の個人的な不満や意見は胸にしまい、今は各人が演技の総合的なすり合わせを行なうべき時だ ‥‥‥ とは言え、上演寸前までこぎ着けた劇作りを、堅苦しい横やりで突然に邪魔されてしまった先輩がダークフォース感にあふれた激情を爆発させるのも無理はない。
 いつもは演劇部のリーダーとして部活動全体のバランスに目を配る人だが、事が学校からのクレームごときが原因であっさり変更されてしまう劇の演出となると話は違ってくる。 社会的には半分子供扱いの高校生ではあっても、一人の女優としては決して譲れない矜持にも似た部分が出て来るのだろう。
今がそうだった。

 間近に迫った今年の文化祭、そこでの劇は、先輩を始めとする三年生の演劇部員にとっては高校生活で最後の作品発表の機会となる。 悔いの無いよう、出来る限り納得いく物に仕上げようとするのは当然だった。
 特に先輩は今回の上演を自分の学年だとか部長としての立場だけでなく、入学してから今まで、同好会落ち寸前の弱小集団だった演劇部を盛り上げ育ててきた彼女自身の集大成としても位置づけているようだ。 熱意が違う。

 演目は一般にも広く知られる戯曲で、王道恋愛もののジャンルでは定番のひとつだ。
 愛し合う男女が戦火に引き裂かれ、主人公の男は戦いの中で落命し、残されたヒロインは人生を一人で強く生きていく ── 何度か映画化もされている筋立てのはっきりした物語だから、観客は展開や伏線に気を配る必要がない。 気構えなく、誰でも一度は何かの形で見た事のある場面の数々を楽しんでもらう ── そういう趣向だった。

 主人公役は、一年生にも関わらず、この僕に任される事になっている。 理由は単純で、男子部員の中で一番背の高いのが僕だったからだ。
 そして、先輩がもう一人の主役とも言うべきヒロイン役をつとめるのは、普段からの圧倒的な校内注目度を考えれば当然だった。
 " 金髪の美少女 " という原作設定通りの役作りにも無理を感じさせないほどに整った顔立ちで、しかもスラっと脚の伸びたプロポーションに恵まれた先輩は舞台映えがするという意味ではこの劇のヒロインとして理想的と言って良い存在だが、ただでさえ男子に引けを取らない背丈に加えて、今作ではドレスをまとう役柄に合わせ、ヒールタイプの靴をコーディネートする必要がある。
 相手役に求められるのは経験や演技力よりも、まず第一に、舞台で並んだ時にヒロインと釣り合うに十分な身長というわけだった。


【 2 】

「 ふーん。 君が主人公やるんだ 」
 夏休み直前、期末テスト明けに開かれた配役ミーティングで部員それぞれに演じる担当人物が決定した日、先輩は 『 この世にこんな下級生いたのね 』 と言いたげな表情で僕に近寄って来ると、「 ふーん。 ほほう。 へー。 ふむふむ 」 みたいな声と一緒に時々爪先立ったり前かがみになったりしながら、僕の体のかなり近くを尋問前のゲシュタポ風にゆっくり一周した。
 ランナー用の青い極細カチューシャが、セミロングより気持ち長めにした先輩の深黒い髪を飾り気なくまとめている。 肌は遠めにうかがい見ていた時の勝手なイメージとは違って意外に少し日焼け気味で、それが活発そうな眉と、知的なラインを描く鼻梁の陰影を明るく健康的に際立たせていた。
 やがて先輩はくすっと笑うと僕の正面で向き合い、値踏みするように少し首を傾げてから、さらにぐっと一歩、間を詰めて来ると眼と眼を合わせたまま 「 それじゃ別れのキスシーン、私は君としちゃうってことね 」 ── 何げなさそうに、パイナップルミントの息でボソリとつぶやいた。

 緊張で少しどもり気味によよよろしくお願いしますと言いかけていた僕はそのひと言にびっくりして、思わず挨拶の言葉を飲み込んで先輩の唇を凝視してしまった。

 あーっ、そうだそうだよそう言えば、と今さらだが思い至る。 この劇って、主人公とヒロインがキスするとこあんじゃん ‥‥‥ !! するのキス ?!

 そこは最も有名なシーンだ。
 戦場へと赴く主人公と故郷に残されるヒロインが、別れ際に初めての口づけを交わす場面だった。 物語前半のエピソードはその瞬間に向かって収斂 ( しゅうれん ) して行き、後半においてはそれを感情的背景として登場人物たちが終幕へと導かれる。
映画化された作品のポスター類などは、ほとんどがそのシーンをモチーフとしてデザインされているはずだ。
 極論するなら、これは恋人がキスしてあたふたして泣ける劇ですよと言ってもいいかもしれない。
 キス ‥‥ っ ‥‥ !

 あせりまくる僕の反応をちょっと楽しそうに見守っていた先輩は、いかにも年上のお姉さん然とした余裕ある態度で気づかうように微笑んだ。
「 本当にキスするわけじゃないよ。 私と君は抱き合ってからくるっと回って、少し角度を変えるの。 私は、客席に背中を向けて立つ君の後ろに隠れる事になってるわ 」
「 ‥‥‥ 」 ‥‥‥ なんちゃってキス。
 ま、高校生の部活演劇だしそんなもんだろうな、と僕は納得し、肩すかし感と安堵とパニック恥をやわらげるため、心の嘘記憶に 『 知ってたし 』 と付け加えた。

 なんちゃってキスかあ ‥‥‥。


【 3 】

 そう。 その通りの演出プランで行くはずだったのだ ‥‥‥ さっきまでは。

 運が悪いと言うか規則順守が裏目に出たというか、学校に提出した上演冊子サンプルにたまたま目を通した校長が、教育的配慮によってその場面に待ったをかけてきたのである。 演目を解説した見開きページには、頑張りすぎた漫画研究部の傑作イラストが中央にでかでかと配されていて ── 崩壊炎上する巨大都市をバックに、舌を絡めあって抱擁する半裸の先輩となんかウォリアーっぽい僕の姿がそこにはあった ‥‥‥ なにマゲドンだよコレ! 世界観全然違うし!
 校長の意向を受けた職員会議で急きょ台本の検閲が行なわれ、その結果出された大まかな指示は

 ・ 抱き合うの禁止。
 ・ 無論、キス禁止。

 要するに、もっと高校生にふさわしい ( 保護者クレームが殺到するおそれの無い ) 健全で無難な演劇にしなさいと指導しているつもりらしい。

「 実際にはキスしませんって、あたし何度も説明したんです。 でも学校側としては、いかにもそういうコトしてますっていう見せ方をするのもダメなんだそうで 」
 副部長が講堂で練習中だった部員みんなを集めて、自分としては出来る限り先方を説得しようと努力してみたのだが的態度でキスシーン中止の報告を始めたのが、ついさっきのこと。
 それを聞かされ激怒したヒロイン役の先輩が、だからと言っておめおめと退却して来る奴があるか気味のキレ方で床に踏みつけ攻撃を始めたのがその数分後。

 もしシーン変更の通達がどうしても動かせないものだとすると、夏休みと二学期が始まってからの一ヶ月強を費やした練習は、その一部が本番では活かされず、無駄に終わってしまう事になる ‥‥‥ が、まあそれは、演じる僕らが我慢すれば丸く収まる話だと言えなくもない。
 しかし、劇のクオリティ面への影響は深刻だった。
 劇全体を俯瞰した時に重要なのは実はキスそのものではなく、その後に続く、主人公とヒロインの短いが印象的な会話の方にある。
 やり取りの一部には二人が初めての口づけについて語り合い心を通わせるというくだりがあって、そこで使われる表現は次幕で訪れる主人公の死にざまと、終幕でヒロインが劇を締めく くる最後のセリフに深い関連性を持つのだ。
 キスシーンが無くなるという変更は、本来密接なつながりを持つそれらのエピソードからドラマ性を大きく喪失させてしまう。
 作品の主題が弱まりかねない、困った問題だった。

 ── そこまで考えて、ようやく僕は気付いた。 そうか、だから先輩はあんなに腹を立てているんだ。 単なるエゴではない ── あれはこの劇の台本が持つ表現意図とその構造を深く理解できているからこその、演技者としての天性の勘から発した心からの訴えに違いない。

「 もういい気にしない!! キスする! たとえ廃部になってもキスするから! 私、あのシーン好きなの! あのシーンやるの、夢だったんだからー! どうせ半年後には卒業だし、怒られて後がどうなろうと知ったこっちゃないわ! 」

 ──── 単 な る エ ゴ だ っ た ──── 。


【 4 】

「 妥協するしかないですね 」
 誰も言い出せなかった結論を、おそらくキス禁止令を言い渡された職員室からこの講堂までを戻って来るあいだ中、ずっと考え抜いてきたであろう副部長がはっきりと口にした。
「 !! 」
 敗北宣言とも取れるその声に反応して物凄いスピードで振り返った先輩のウィッグが激しく乱れて顔のほとんどを覆い隠し、金髪の隙間から片目だけがギロリと覗く格好になる。 普通にしていれば表情豊かでぱっちりとした大きな瞳は彼女が持つ魅力のひとつだが、こんな状況では殺気の発信源でしかない。
 微かに 「 うぬぅ ‥‥‥ 」 と不満そうなうめき声までが絞り出されてきて、どう見ても絶対反対だと判る姿になっている。 鬼 、キスの鬼だ。 怖い。

 だが、副部長はひるまず冷静に続けた。 ‥‥‥ よく見ると、先輩にではなく先輩の足首に話しかけてるけど。
「 ここは全暗転を使う、という事でどうですか。 主人公とヒロインは、向き合って互いの顔を近付ける。 台本通りに、です。
 そこまで進めたら、全部の照明をすーっと落とすんですよ。 非常口の誘導灯も黒幕でその間だけ隠してしまいましょう。 そして真っ暗な中で一拍置いてから、また明かるさを戻してキス後の会話シークエンスに入るんです ─── 二人はキスを見せない。 その代わり、観客にキスを想像させる。 そういう流れにしましょう 」

「 う、うぅ ‥‥‥ 」
 身構えている先輩が緊張を解いていく様子から察すると、これは副部長に渋々ながらも同意を示す、肯定的うめき声らしい。

 全暗転。 舞台だけでなく、観客席を含む劇会場全体を暗くする演出法だ。
舞台はほとんどの場合その直前まで皓々と照らされているから、明暗の差が生む効果は日常の生活で室内を消灯したりする時などよりも大きい。
 平たく言えば、観客は突然光を奪われてしばらく何も見えなくなる。

 確かにその案は、次善の選択肢としては悪くなかった。 何より、この方法だと台本の手直しを人物の動きと照明の演出変更だけに留めることができる。 現実問題として、今からきっちり整合性を保ったキス無しバージョンの膨大なセリフを書き起こすのは無理というものだ。
 周りの部員にも台本をめくって小さなうなずきを示す数人の顔が見られるのは、これなら演出改変の影響は小さいぞ ‥‥‥ という事を確認しているからなのだろう。
劇での役割りや受け持ちが同じ後輩に、小声でこのアイデアの利点を説明している上級生もいる。 雰囲気としては高評価な感じだ。

 そんな中で一応落ち着きを取り戻した先輩は頭をぐりぐりして雑に髪の流れを直すと、それでもどこか不満そうな腕組みポーズで、唯一の味方を探し求めるみたいにじっと僕の方を見た。
「 君はそれでいいのかな 」

 あ。 話をこっちに振られた。
 えっはい、えーと、上演をまず第一に考えるなら ‥‥‥ と慎重に言葉を選び選び、僕は副部長の解決策に賛成する。
 これについては、僕の方にも別の事情があった。
 文化祭が近付くにつれて校内に演劇部の演目と配役が知れわたってしまい、どうやら劇の中で先輩とキスできる許せない奴がいるらしいという話題で、クラスメートや一部の男子上級生は事あるごとに妬み半分で僕をからかい始めていたのだ。
 そんな興味本位の話題に対して、副部長が先生に説明して回ったのと同じように、リアルのキスなんてしませんよするわけないだろしないよしねえってしつけえんだよテメエ、と何回否定したか数えきれない。
 無駄に背が高いのが幸いしたのか、あからさまな嫌味やイジメ的な行為は無かったのだが、平凡な高一男子としてそういう自分の立ち位置がちょっとだけ重荷になっていた僕からすると、この新しい演出で注目シーンのハードルが低くなるのは正直ほっとできるところもあった。
 変更は学校側が決めた事だし、劇を丸ごと上演中止にしろというほどの乱暴な指示でもないし、ついでにそんな消極的な理由も手伝って、‥‥‥そのシーン、副部長の言うように暗転への演出差し替えがいいと思います ── と僕は続けていた。

「 ‥‥‥ 」
 話の文脈から早々に結論を悟った先輩は僕からぷいっと顔ごと視線をそらすと、言い終わりを最後まで待つことなく 「 まあ君がそれでいいって言うなら私もそれでいいし別にいいんだけど 」 みたいな事をぶつぶつぼやきながら、折りたたみ式の半身鏡にかがみ込んで前髪を整え始める。
 多少、いやあからさまにブスっとした顔つきではあるけれど、形としては折れてくれたみたいだ。
 心の中で説得成功のガッツポーズを取っていそうな副部長が、天井の演壇用アーク灯を仰いで小さく息をついた。


【 5 】

 こうして怒れるヒロイン様の講堂破壊行為は終息し、リハーサルは再開された ‥‥‥ が、先輩の機嫌が完全に直ったわけではなかった。

 こうなると、今から特に繰り返して練習する必要があるのは言うまでもなく新しい演出に変更された、暗転式キスシーンだ。 ここでは舞台に立つのは先輩と僕だけだから、それ以外のほぼ全員を、舞台効果の目玉となる全暗転実行係に振り分ける事ができる。 講堂備え付けの照明スイッチ、体育館部分のシーリングライト、そして数えてみたら十二ヶ所もあった独立電源の非常口灯。

 それらを、一斉に消す。 やってみると結構バラバラだった。
「 何か 『 せーの 』 で動けるみたいにはっきりした、講堂のどこで待機してても分かる合図があった方がいいなあ ‥‥‥ ねえ、主人公く ー ん! 」
 副部長が演台の下から僕に呼び掛けてきた。 本来キスの前に僕と先輩が抱き合うきっかけとなる愛の告白を、今までよりも情熱的に、もっと大きく呼びかけるように、という指示だ。
 キスと一緒に抱き合いシーンもボツになっているから、この部分のセリフはわりと自由な改変で再利用が可能だった。 映画などではささやくように語られる所だけど、この劇では一種の号令としての意味も兼ねて、消灯の合図に使われる事になる。 責任けっこう大きいな。
 息を吸い込んで胸を張る。 出す声を音のボールにして、遠くに投げるようなイメージで ‥‥‥ こう言おう、
『 私の愛は決して ─── 』 ‥‥‥ う。

 台本の " ト書き " に沿って、僕の正面にヒロインが、いや先輩が、先輩自身として素のままで立っていた。 腕組みに、仁王立ちで。 やっぱり怒ってるのかなー。
『 ── 君の心から離れはしない! 』 怒ってるなあれは。
 心の底から不服そうな、お前の言うことなんて絶対信じねえって感じの眼で睨まれてる。 これは演劇部の全員に降りかかった災難のはずなのに、なんか直で向き合ってる僕だけが叱責されてるみたいなんですけど。

 講堂の各所から一つひとつ確認を取った副部長が、消灯タイミング分かりやすくなったよ、本番も今ので行こう、と笑顔でオーケーをくれた。
 それに合わせて、不自然にオーバーなアクションで親指を立てたグーを出してきたのは 「 それはそれとして、ついでにヒロインを説得してやる気をよみがえらせてね! 」 という意味なのだろうか。 多分そうなんだろうな ‥‥‥ 。


【 6 】

「 なによう。 なんで意外そうなのよ 」
 帰りの校門でも、一足先に外へ出て待ってくれていた先輩には普段の自信や落ち着きのような感じは無くて、まだちょっと悔しそうで平常運転とは言えなかった。 腕組みしてるし。
 さすがに今日は怒って先に帰ったのかと思いました、と正直に言ってみると、
「 楽しい気分じゃないのは認めるけど。 練習を欠かす理由にはならないでしょ 」
当然のように割り切った口調だ。 この辺りが彼女の凄いところだった。 外見の可愛らしさ以上に、役者としてのこの人の本質は演技力にある。 そしてそれを支えているのが、当たり前だけど徹底した練習だ。
 先輩に誘われた僕が、二人で校門から駅までの下校時間を使い台本の読み合わせをするようになって、かれこれ三ヶ月。 配役が決まってすぐに、それは始まった。

 あれはまだ七月が、下旬の頃。
 劇の練習が開始されてからたった数回で、僕は潰れかけていた。 自分で自分にギリギリ合格点を出せたのは、最初の読み合わせだけ。
 出演者全員が各自台本を手に、輪になってセリフを読み上げていったその一回のみが、他の人たちの足を引っ張らずに主人公役らしく劇に参加できたと言える程度の、情けない出来でしかなかった。
 その頃、僕は台本無しだとまるで駄目だった。 セリフの量と長さで頭が一杯になって舞台での動きに精彩がなく、たまに思い通りに体が動くとセリフを間違える。
 僕が失敗するたび、練習の進行は止まった。

 その日も最悪、本当にみっともない練習しか出来なかった僕を部員の半分がなぐさめ、残りは難しい顔であきらめ気味に目配せしながら部室をぞろぞろ出ていくという、新しい下校習慣が一段落していた。
 部室には、自分だけが残っている。
 他の人たちと連れ立って帰ることはとてもできない ── 迷惑をかけまくっているのだ。 談笑の輪に入れるはずもなかった。 僕は、劇が失敗に終わるとしたら原因はきっと自分だろうという不吉な予想を立てながら、のろのろと一人で帰り支度を済ませたのを憶えている。

 学校の正門を出ると敷地境からはアカバポプラの片並木が始まり、駅までの少し長い道のりに沿って夕陽が木々の規則的な影を落とす。

 先輩は一本目の木影の中に立っていた。

「 一緒に帰ろうよ 」 当然のように ── まるで約束していたみたいに ── 彼女はそう言って、僕の横に歩み寄った。
 もしこれが普段の僕だったら、きれいな年上の女性と二人きりで下校できるという夢シチュエーションにどきどきして舞い上がっていたはずだ。 表面的な態度はともかく、少なくとも内心はヒャッホウってなるに違いなかった。
 でもその時の落ち込みっぷりはそういう浮わついた考えが持てないほど酷かったから、僕はうつむき気味に立ち止まったまま、はっきり返事もできずにいた。
「 帰りながら練習しよう。 台本出して 」
 帰りながら、練習 ‥‥‥ 駅に着くまでの時間を使って、という意味だろうか。 今は無駄だ、と思った。 正直に言えば、やる気が出せる状態じゃない。 僕としてはいったん失敗の悪循環を忘れられるだけの時間を置いて、一人で静かにセリフを暗記していきたいというのが本音だ。 まず集中。 今はただセリフだけに集中して、他の要素を断ち、完全な暗記を第一に 「 おっぱい、見すぎだと思うな 」 き記憶夏服っ!?
 予想外の指摘にびっくりして顔を上げると、いつの間にか真ん前に回り込んでいた先輩は夏服の胸元を防御するように片手を当てて、少し非難顔だった。 いや下向いてたから角度的には確かにそうなりますけど!
「 今は集中しなさいね 」
 見ていたのではなくどちらかと言えばあなたの推測 F カップの方から視界に入って来たと思います台本は今すぐに出します!
「 セリフは歩きながら憶えて、小声でいいから必ず口も動かすこと。 他の役は全部私がやるから、息継ぎと間 ( ま ) も頭に入れるようにして 」
 先輩はそう言うと横の位置に戻って、振り向くことなくさっさと歩き出した。
「 大丈夫、一緒に頑張ろう 」 という自信たっぷりの一言を残して ‥‥‥ 。

 役者は舞台の上を複雑に動き回る。 その動きには時として走ったり倒れたり、斬ったり跳ねたりなど、一層の激しさが求められたりもする。
「 だからね、セリフは体を動かしながら憶える方がいいんだよ 」
 ── というのが先輩の持論だった。 それが正しいかどうか、セリフ記憶術として誰にでも有効なのかどうか、僕には判らない。
 ただ、半ば強引に開始されたこの補習風 ・ 駅までレッスンのおかげで僕の頭には不思議とセリフが刻み込まれ、演技がどうにか見られる水準の物に段々と変わって行ったのは確かだ。

 台本を手に持って、僕は先輩と歩く。 歩きながら、相手に聞き取れるかどうかの微かな声でお互いにセリフを掛け合っていく、やっている事はただそれだけの単純なものなのだが、そのうちに先輩はいくつかのルールを追加した。
「 他の人に聞かれちゃ駄目、悟られちゃ駄目 ── 」 悪企みを思いついた子供みたいな顔でそう言うと、─── だって恥ずかしいじゃない、と彼女は笑顔で付け足した。
ひとつの場面を始めたら、何があっても中断しないという鉄則もできた。
 通学路はその大部分が公園や区画された緑地に沿っていたが、駅に近くなると交通量の多い国道を横切り、そこを境として商店街に入る。 行き交う人が多くなると僕たちは自然と肩を寄せあう歩き方になり、時々必要に応じて交互に相手の耳元でセリフをささやいた。 ルールの 1 と 2 だ。
『 オルレアンを陥とす事にこだわり過ぎると、この者たちは一人残らず皆殺しにされるぞ 』 先輩が、バスから降りてきたおばちゃんの一団に巻きまれてどうにかやり過ごしつつ物騒な一言。 これはルール 3 。
『 サウスケンジントン公爵は、独断で撤退の用意を始めたとか 』 公園から出ていく補助輪自転車の子供を見やりながら、これは僕。 こんな風にセリフと実際の光景が妙な関連を見せてツボにはまったりすると、先輩も僕も時々笑いが止まらなくなった ── 端からは、変な二人連れに見えていたに違いない 。

 気付けば自分の受け持つセリフにとどまらず、台本一冊が丸々すべて頭に入っていた。 そして練習ではミスが減ることで余裕が生まれ、進行に追われるのではなく積極的に流れを作り出すように劇への働きかけが変わっていく。 演技という捉えどころの不確かな世界で自分を動かしていくコツを、僕は理解し始めていたのかもしれない。
 もし今の自分が成長できているとすれば、それは間違いなく先輩のおかげだった。


【 7 】

 校門を出て歩き始めてからも先輩はどこかうわの空で、さっきの 「 気分によらず、練習はする 」 発言とは裏腹になかなか口を開こうとしない。
夏の夕暮れから始まって以来、部活後に欠かす事なく続けて来て半ば習慣になっていた帰り道と、今日は雰囲気が違っている。
 やっぱり、あの急遽 ( きゅうきょ ) 決まった新演出に不満があるのか、僕は思いきってその点を質問してみた。 また怒り出すかもしれないという予想もしていたけど、案に相違して、副部長は正しいよ ── と先輩は言い切った。
「 あれで行くしかない。 そこは納得できてるつもり 」
暦 ( こよみ ) はもう十一月に入っていて、夕暮れというよりむしろ夜に近い暗さの中では表情の細かいところまでは分かりにくいが、声の調子に少し明るさがあるのは救いだった。
 多分、副部長は心配しすぎたのかもしれない。 うん先輩は大丈夫。
「 不満があるとすれば ── 」
 伸びた人差し指が、すうっと僕の鼻先に突き付けられた。
「 君に不満 」 は っ う ?! 「 演出を変えるなら変えるでね、変え方ってもんがあるのよ。 気持ちのいい譲り方って言うか、そんな感じのきれいな結論みたいな、わかるでしょ ? 良く考えたら、抵抗してたの私だけだったよね。 ね 」
 それは ‥‥‥ はいそうですけど ‥‥‥ 謝るとこなのここ ? 「 腹立ってきた! すごい孤独感あったよ! 役柄として主人公はヒロインを救うべきなのに、何なの味方してもくれずに黙あ ー って見てるばっかって! 頼りなくない ?! 不誠実だよ!! 他のみんなはともかく、君と私は当事者なんだからね、キスの ‥‥ 」
 しまった怒り出した。
「 ‥‥‥ キスシーンの 」
 収まった。
 先輩は最後の所を言い直してから急に黙ると十秒近く考えて、次はとても小さな声で 「 駅でアイス食べたい 」 と、ヒロイン見捨て罪の僕を許す条件を提示してくれた。


【 8 】

 舞台で両腕を広げ、集まるアーク灯の光の中で僕は 『 ─── 離れはしない! 』 と叫ぶ。 はい暗転来た。 講堂全体が、一斉に暗くなる。
 もう一度。 『 離れはしない! 』 ほら暗転。 ぴったりだ。 僕のセリフがトリガーになっているせいか、魔法の呪文みたいでちょっと気持ちいい。
上演直前にすべり込ませた新規演出という特殊な事情はあったが、全暗転キスシーンはどうやら心配なく劇の一部になりつつある。 その部分だけをピックアップしての練習がノーミスで出来るようになったのは勿論、劇全体の進行を通して見ても、前後の流れを壊さず自然にまとまっていた。

「 君、楽しそうね 」
 舞台中央で僕と向き合っている先輩が、暇そうに絡んできた。 あれから数日経って、腕組み威圧にも飽きてきたみたいだ。 今は本番と違って講堂の窓にカーテンを掛けていないから、ライトを消しても外からの明かりで暗さの効果は中途半端だった。 先輩が無意味に体を左右にゆらゆらさせているのが見える。
「 た ー の ー し ー い ー ? 」
 暇そう、と言うより彼女の場合は本当に暇だった。 暗転入りのセリフに気を張る僕と違って、する事がない。
 本来ならこの後で、ヒロインには主人公と抱きあって感動的な ( 実際にしないとは言え、キスとセットになった ) 名場面が待っているはずだったから、注がれてきて結果として無駄に終わってしまった熱意と現在の落差はかなり大きい。 表現の機会を失った無念さは先輩にしか分からないもので、他の誰かが軽々しく想像する事はできないだろう。

「 あのさ 」
 窓の光を振り仰いだ先輩の横顔が見せたシルエットの寂しさと繊細な美しさに、僕は思わず息を呑んだ。
「 ‥‥‥ 暗転してる間、舞台に私がいる意味ってあるのかな 」
 一時的に作り出された半闇の中で、金髪を微かに光らせた少女は静かに自問する。
 ここで無責任に、 あります、 と口出ししてしまうのは簡単な事だ。 でもそれは、先輩の葛藤が小さなものだと決め付けるのに等しい。
 僕は無言を貫くしかなかった。


【 9 】

「 駅でラーメン食べたい 」
 今日は一言目からそれですか ‥‥‥ 。
「 私がおごってあげる 」 先輩は校門を抜けると僕より前に出て、背中を見せたままはしゃいで話し続けた。 「 アーケードのラーメン屋さん、行きたかったんだけどなかなか入る勇気が出なかったの 」 変だ、と思った。 練習が始まる気配がまるで無かった。 これじゃ二人で、ただ一緒に下校しているだけだ。
「 でも君がいれば大丈夫そう。 店員さんに注文するのお願いね 」
 それはともかく ‥‥‥ 何気ない感じで言いながら、僕は足を速めて先輩の横に追いついて、練習もしましょう、と誘ってみた。 頭の中でわだかまっている疑問は、喉もとまで出かかった所で抑え込む。 それを僕が口にすべきではない。
 先輩が横に並んだ僕よりさらに早い歩みで再びリードを奪うのと、つまらなそうにこう言い放つのは、ほぼ同時だった。
「 えー ? いいよー、練習はもう。 君は、セリフを全部覚えきってるし完璧だよ 」
でもせっかく一緒に下校してるわけですしハハハ、と無理な笑顔で食い下がる。 「 必要ないって言ってるのにフフフしつこーい 」 脚の長さは伊達じゃなく、直線を行く先輩はかなり速い。 ただ自転車向けの進入防止柵を抜けた直後に若干のトルクロスが出るようだ。 練習を ‥‥‥ しないと。 立ち上がりのノーズを押さえかけた瞬間、水たまりか何かを避ける振りで先輩は軽く一歩跳んだ。 「 きょ、今日は ‥‥‥ パスねラーメン食べたいしー 」 抜けない。 ていうか今のステップ不当加速だ。
 僕たちは凄いスピードで歩いていた。 並ぶといつもの練習が始まりそうな位置関係になりそうで、多分先輩はそれが嫌なんだ。 それでいて、あからさまに走ったりすれば必死さが出てしまって、それもまた悔しいのだろう。 やせ我慢のデッドヒートはいつまでも終わりそうになくて、先輩の意外な子供っぽさにあきれた僕は、さっき我慢できた言葉を思わず口走ってしまった。
 先輩の演技は、

 先輩の演技はだんだん悪くなってます、と。 ──── 前を行く足が止まった。

 数秒かけて荒い息を収めてから、半端な角度で振り返る上気した横顔が怒りに染まっている。 「 なによそれ 」 唇が震えていた。
「 ‥‥‥ な ‥‥‥ 生意気だよ 」
 これは先輩の声と動きに最も近くで接し続けている、僕だけに分かる感覚だった。 この人の作り出したヒロインは生気に満ち、愛らしさと、そしてはじけるような色彩の明るさがあった。 今は美しさと技巧だけの別人だ。
 初めのうちは、変化は小さかった。 ほんのわずかな粗さ、雑さ、そして多分、失望や諦めが、少しづつ彼女の演じるヒロイン像に入り込んで、その魅力を蝕んでいったのだろう。
 僕が気付いているくらいだ。
 先輩には、もっとはっきりした自覚があるはずだった。
 原因は間違いなく、変更された演出だ。 それは先輩の高校生活最後の思い出になるはずだった劇から、一番大事な場面を奪った。
 その結果やる気を無くしても、先輩は納得していると明るく嘘をつき、一人でその気持ちを隠し続けてきて ‥‥‥ もうすぐ隠しきれなくなる。 いや、もしかしたら、最後まで誰も気が付かないのかもしれない。 ベストではないにせよまあまあの出来だ、と観た人は拍手してくれるのかもしれない。

 でもそれは先輩にふさわしくない。 先輩が一生懸命になって作りたいと望んだ劇にふさわしくない。
 そして僕は、この気持ちをどうやって伝えればいいのか分からない。

 先輩はしばらく横目で僕を睨みつけていたが、脱力した感じでもう一度 「 君って生意気 」 と繰り返すと、身をひるがえして普通の速さで歩き出した。 もう表情は見えない。
 その気になれば追いつける。
 でも、ついて行くべきでない事だけは明らかだった。


【 10 】

 今朝は校門にパイプ組みのガクガクラインでアーチができて、レターボードとスプレーで " 文 化 祭 " とイベント感たっぷりに大書きされているところだったが ─── 無視だ。
 あの超失言をどうやって許してもらおうかをずっと考えながら登校してきた僕はそれどころではなく、アーチの組み立て工事を珍しそうに見物する生徒と先生たちの人波をかき分けて、一歩も立ち止まらずにそこを素通りした。 文化祭の話題で普段より心持ち賑々しい廊下をむっつりしたまま教室まで行って、席に座り後悔のため息をつく。
 アプローチが良くなかった。 昨日はおとなしくラーメンを一緒に食べて ( 相手の奢りだし ) 、先輩が空腹を満たしてから、その後でごく軽めに演技の事を話題にするべきだった。
 取りあえず部活あがりに根気良く謝っていこう。 何日か続けて謝罪すればいつかきっと ‥‥‥ って、いや待て。

 日曜日が文化祭本番。
 土曜日は準備日で午後は休校。 今日は金曜日。 あ。 そうか。
 部活で劇の練習ができるのって。 今日までだ ‥‥‥!

 まずい時間がない。 仮に今日の帰り道で先輩と仲直りできて彼女の機嫌が直ったとしても、そのメンタルが演技に反映されるのは本番の舞台でという事になってしまう。

 それだと急すぎるな ‥‥‥ 放課後までに、直接会って謝ろう。
 そうだ。 いっそ今、朝のうちに三年生の教室まで行って来よう。 クラスが分からないけど、総当たりする位の時間はあるはずだ。 念のため昼休みにも挨拶して、仲直りにカフェラテでもご馳走すれば ‥‥‥ 。

 そこまでプランを練った時、僕は教室の不自然な静けさに気付いて顔を上げた。
周りも廊下も静か過ぎる。 ついさっきまでは、けっこう騒がしかったはずだ ‥‥‥ ちょっとシーンとし過ぎじゃないのか。

 口をつぐんだクラスメートが、幾人かづつのグループになってこちらの座席を窺がっていた。 入口で女子の一人が 「 あいつです 」 ポーズで僕を指さすその後ろには、三年生を示す鳶色ラインのセーラーカラーがうわ先輩 ‥‥‥ 。

 先輩が教室に来ていた。
 演劇部は知らないが演劇部の部長なら評判だけは知っている ‥‥‥ という生徒は多い。 ああ、美人で有名な人でしょ、と続ける生徒はもっと多い。 そんな感じで話題にされる本人が朝の一年生区画をうろうろしていた事に大勢が驚いて、何が始まるのか興味津々で見守っている。
 その先輩が、少しぎこちない歩き方で僕の席に近付いて来た。 何か緊張してるっぽい。
「 ‥‥‥ おは、よう ‥‥‥ 」 やや固い挨拶に、思わず立ち上がってしまう。 上官に対する部下みたいに直立しておはようございますと返すものの、何なんだこの注目度 ‥‥‥  こっち見過ぎだろみんな、演劇部には厳しい上下関係なんて無いよ楽しいよ。
「 朝から悪いんだけど。 ‥‥‥ きっ、昨日の事について、どうしても早めに伝えておきたい事があったものだから 」 あれ ? 「 まず、私には練習に積極的でない点があったわ。 それと、 」 もしかして先輩の方から ?
「 君は、必ずしも、生意気ではないと訂正したいの 」 ‥‥‥ あやまってくれてる ? のかな ? だとしたら僕と同じ事を考えて、僕よりも素早く考えを行動に移したということになる。 感情面での諍 ( いさか ) いが劇に悪影響をもたらさないように、わざわざ下級生の僕に気を使ってくれるなんて普通できることじゃない。 やっぱり凄い人だ。

 解決。 解決した、スピード解決。 という事はもう、問題も心配も一切なしで文化祭を迎えられる ‥‥‥!
「 ‥‥‥ それだけ 」 いつも相手の目を見て話す先輩が、めずらしく伏し目気味だった。 こういう時って後輩はどう返すのがいいんだろう。 人目もあるし、余計な憶測で噂にならないような返事にしないと駄目だよな ‥‥‥ いいえ自分の方こそ失礼な事を、とか何とか言おうとするかしないかの所で、良く通る腹式発声が響いた。
「 でも次からはもうちょっと優しい言い方にして! 」


【 11 】

後書き

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作者:a10 ワーディルト
投稿日:2018/03/01 04:35
更新日:2018/05/13 03:15
『シーンズ ・ ライク ・ ディーズ 』の著作権は、すべて作者 a10 ワーディルト様に属します。

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作品ID:1977

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